妊婦とインフルエンザ
妊婦とインフルエンザの重症化
妊婦とインフルエンザについて確認していきます。
妊婦の方は、もともと代謝異常などの合併症を起こしやすいです。妊娠糖尿病などがこれに当たります。そのため、基礎疾患がある人と同じように、妊婦はインフルエンザによって重症化しやすいです。
WHOからの勧告によると、妊婦のインフルエンザでは「集中治療室を必要とする確率が、一般集団より10倍高い」、「妊娠28週以降で、特に重症化の危険が高い」と言われています。
そこで、妊婦へのインフルエンザには予防のためにインフルエンザワクチン、治療するために抗インフルエンザ薬が有効です。
よくあるQ&A
妊婦とインフルエンザに関することで、よくある質問をまとめています。
ます初めに、インフルエンザワクチンは妊婦に安全かについてです。インフルエンザワクチンに関しては安全性・有効性が証明されており、安心して使用することができます。
抗インフルエンザ薬は胎児に何らかの影響を与えるかですが、催奇形性などもなく、安全性は高いことが確認されています。服用せずにインフルエンザの重症化を招く方が胎児に影響を与える恐れがあるため問題であるとされています。
また、母乳は安全かどうかですが、母乳を介した感染は現在のところ知られていません。赤ちゃんに母乳を飲ませることは問題ないようです。
インフルエンザと予防
インフルエンザを予防するためにはインフルエンザワクチンが効果的です。
ワクチンには優先接種者が定められており、基本的にはこの順位にいます。医療従事者が最も優先順位が高く、次に妊婦・基礎疾患のある人、乳幼児、一歳未満の小児の両親、高齢者・小中学生と続きます。
また、インフルエンザワクチンに関するよくある質問としてはワクチンの持続期間があります。予防に十分な抗体の持続期間は5ヶ月間であるとされています。
インフルエンザの流行時期は12~3月であるため、ワクチンによってこの期間を十分にカバーすることができます。
インフルエンザワクチンの効果について
インフルエンザワクチンの効果について説明します。
効果の判定基準ですが、「予防に必要な抗体が十分に作られていること」かつ「接種前と比べて4倍以上の抗体が作られていること」を条件とします。
※「インフルエンザHAワクチン インタビューフォーム」より
今回は二つの方法で確認していますが、20歳以上の成人に一回接種した結果、どちらの方法でも70%以上で効果を確認できます。
また、65歳以上を対象とした試験では34~55%の人を発病阻止効果を、82%の人で死亡阻止効果を確認しています。
小児へのインフルエンザワクチンの効果
先ほどは成人での効果でしたが、次に小児におけるインフルエンザワクチンの効果を示します。
※「インフルエンザHAワクチン インタビューフォーム」より
6か月以上3歳未満の場合、摂取一回目では効果が不十分ですが、摂取二回目で十分な効果を発揮していることが分かります。
3歳以上13歳未満の場合、摂取一回目で既に予防に十分な免疫を得ていることが確認できます。
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