感染症に罹らないために
感染症と起因菌
下図にインフルエンザウイルス、結核菌、ノロウイルス以外の、その他の感染症と起因菌の関係について示します。
アルコール依存症であった場合、肺炎球菌や結核菌、アシネトバクターによる感染症の頻度が高くなります。他にも二週間以上続く咳であれば百日咳が疑われます。
インフルエンザの流行地域であれば、インフルエンザウイルス以外に肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、ヘモフィルスなどの感染症にも注意が必要となります。
このように、状況によって起因菌が異なってきます。
感染症に罹らないために
感染症に罹らないための対策を三つに分けて紹介していきたいと思います。
まず始めに、うがい・手洗い、マスクについてです。これにより、病原菌からの感染、また他人への感染を防ぐことができます。これは、感染経路への対策となります。
次に消毒薬の活用です。消毒薬によって、病原菌の感染力をなくすことができます。これは、病原菌や感染経路への対策となります。
三番目にワクチンの接種についてです。ワクチンによって病原菌への免疫力を強めることができます。これは、感受性宿主への対策となります。
医療用マスク : サージカルマスク
マスクについて紹介していきます。ここでのマスクはサージカルマスクについてであり、サージカルマスクとは病気の予防に用いる医療用マスクのことです。
サージカルマスクの性能を表す指標としてはBFE(細菌ろ過効率)とPFE(ポリエチレン粒子ろ過効率)があります。
BFEとは、細菌を含む約3マイクロメートルの粒子が除去された割合のことです。多くのサージカルマスクはBFEが95%以上となっています。また、PFEとは約0.1マイクロメートルの微粒子が除去された割合のことを指します。
ただし、サージカルマスクは鼻の周りや頬のセンター部分に隙間ができやすいです。そのため、自分の顔に合うマスクを選ぶ必要があります。
医療用マスク : N95マスク
次に医療用マスクのN95マスクについてです。N95マスクとは粒子用のマスクのことであり、0.3マイクロメートルの粒子を95%以上除去できるようになっています。
N95マスクはもともと製造現場などで使用されていましたが、このマスクによって結核やSARSなどの感染防止に効果があることが分かりました。そこで、N95マスクが医療現場でも使用されるようになりました。
粒子の大きさについてですが、飛沫感染で重要となる飛沫は大きさが5マイクロメートルより大きいです。そのため、医療用マスクの基準であるBFEはこの数字を満たしており、飛沫感染に関しては問題なく防ぐことができます。
また、空気感染を起こす結核菌などの細菌であれば、N95マスクで防ぐことができます。インフルエンザであれば、PFEの基準を満たす必要があることが分かります。
サージカルマスクとN95 マスクの違いについて紹介します。
サージカルマスク
サージカルマスクは、他人にうつさないために使用します。つまり手術時など、医療従事者が患者さんに飛沫を飛ばさないために使われます。
サージカルマスクではどうしても隙間ができ、自分への感染を防ぐには限界があります。
N95マスク
それに対し、N95マスクは自分を守るために使用します。医療従事者が患者さんからの飛沫・細菌を吸い込まないためです。
N95マスクはサージカルマスクよりも規格が厳しく、より感染症予防に適したマスクとなっています。
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