ドーピングをなくすために
薬物服用とドーピング
薬物服用の原則ですが、最終的な責任はアスリート自身にあります。
日本では2006 年以降にドーピング検査件数が増加し、それに伴ってドーピング検査陽性の事例も増加しました。
ただし、これらドーピング陽性の大部分は「うっかりドーピング」です。しかしながら、選手は「うっかりドーピング」でも制裁を受けることになります。
ドーピングを減らすためには、「うっかりドーピング」を無くすことが重要です。
「うっかりドーピング」を無くすために
「うっかりドーピング」を無くすために、気をつけるべき医薬品・食品があります。
医薬品には医療用医薬品と一般用医薬品(OTC医薬品)の主に二つがあります。医療用医薬品は病院・診療所などの医療機関にかかって発行される、処方箋に基づいた医薬品です。
医師が薬を処方する必要があるため、治療のために適切な薬が使用されます。しかし、医療用医薬品の中には当然ながら禁止薬物も含まれています。
また医療用医薬品に対し、ドラッグストアなど自己判断で買える医薬品を一般用医薬品(OTC医薬品)と言います。かぜ薬や胃腸薬など、多くの一般用医薬品にドーピング禁止薬物が含まれています。
また、健康増進のための食品・栄養補助剤である健康食品やサプリメントも、「うっかりドーピング」を無くすために注意する必要があります。
禁止薬物が含まれる一般用医薬品(OTC医薬品)
ドーピング禁止薬物を含む一般用医薬品は多数存在します。
禁止薬物を含む可能性のある一般用医薬品の成分としては、胃腸薬に含まれるホミカがあります。ホミカは禁止薬物であるストリキニーネを含有する生薬です。
他にも、滋養強壮薬として「蛋白同化薬、ストリキニーネ」、毛髪薬として「蛋白同化薬」、鎮咳去痰薬として「β2作動薬」を含んでいる可能性があります。
漢方薬やかぜ薬に含まれる禁止薬物
漢方薬は様々な成分を含有するため、禁止薬物の特定が困難です。ただし、中には明らかに禁止薬物を含むものもあります。
例えば、生薬の麻黄は禁止薬物である「エフェドリン、メチルエフェドリン」を含有しています。ホミカでは「ストリキニーネ」、陳皮では「シネフリン」などの成分を含みます。
多くのかぜ薬にも禁止薬物が含まれており、エフェドリンやメチルエフェドリンなどの成分が該当します。
ドーピング陽性とならないためにも、少なくとも競技の3日前までにこれらの医薬品の服用を止めることが必要です。
健康食品・サプリメントによるドーピング
健康食品・サプリメントは医薬品ではなく、あくまで食品です。そのため、医薬品に比べて製造・規制の販売が厳しくありません。
問題点としては、全ての栄養成分が表示されているとは限らないことです。中には、表示されていない禁止薬物が入っている例もあります。
そのため、食品でもドーピング陽性になる可能性があります。
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