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役に立つ薬の情報~専門薬学

初回通過効果

 

腸で吸収されたものには有害物質も含まれています。そのため、有害物質を無毒化した後で栄養素などを血液中に放出する必要があります。

 

そこで、腸から吸収された物質は最初に肝臓へ移行し、代謝された後に血液中へと移動します。

 

薬も同様であり、腸から吸収された薬物はまず肝臓へ移動し、代謝されます。

 

 初回通過効果と肝臓の役割

 

このように吸収された薬が最初に肝臓を通り、代謝を受けることを初回通過効果といいます。

 

肝臓によって代謝を受けやすい薬物の場合、初回通過効果によってほとんどが分解されてしまいます。そのため、医薬品開発の際には初回通過効果も考慮する必要があります。

 

なお、薬の投与方法によっては初回通過効果を受けないこともあります。具体的には、腸からの吸収を考えなくても良い薬物です。注射薬や坐剤などがこれに該当します。。

 

体内に直接投与する「注射薬」や直腸から吸収される「坐剤」、舌の下から吸収させる「舌下錠」などがこれに該当します。狭心症の薬としてニトログリセリンがありますが、ニトログリセリンは肝臓での初回通過効果が大きい薬剤です。

 

そのため、ニトログリセリンは舌下錠として初回通過効果を回避するように服用する必要があります。

 

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