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役に立つ薬の情報~専門薬学

緑膿菌・セラチア菌・百日咳菌

 

 緑膿菌
○シュードモナス科シュードモナス属
○グラム陰性桿菌
○感染経路…常在菌(日和見感染)、院内感染など
○治療…抗菌薬投与
○芽胞なし

 

緑膿菌は緑色の色素であるピオシアニンを産生する。緑膿菌で問題となるのは院内感染である。通常は無害な菌であるが、免疫力の弱ったヒトに対しては病原性を示す。(日和見感染)

 

また、緑膿菌が厄介な理由は薬剤に対して自然耐性をもつためである。緑膿菌には孔の小さなポーリンと薬剤排出ポンプが存在する。そのため、緑膿菌にはもともと抗生物質が効きにくいのである(自然耐性)。

 

また、緑膿菌は体内に入るとバイオフィルムを形成する。バイオフィルム内の菌に対しては薬剤が効きにくい。

 

 セラチア菌
○腸内細菌科セラチア属
○グラム陰性桿菌
○感染経路…院内感染など
○治療…抗菌薬投与

 

セラチア菌は院内感染の原因菌となり、土壌以外に水中でも生存することができる。消毒液の中でも増殖することができる。また、多くの薬剤に対して耐性がある菌である。

 

セラチア菌には赤色色素であるプロジギオシンを産生する。ただし、全てのセラチア菌がプロジギオシンを産生するわけではない。

 

 百日咳菌
○アルカリゲネス科ボルデテラ属
○グラム陰性球桿菌
○感染経路…飛沫感染
○症状…チアノーゼ、嘔吐
○予防…DPTワクチン

 

百日咳の原因菌であり、無芽胞菌である。百日咳ではレプリアーゼという症状になり、この症状では呼吸をする時にヒューという声を発する。

 

予防にはDPTワクチン(三種混合ワクチン)が使用される。

 

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