アンテドラッグ
アレルギー疾患の治療としてステロイドが使用されます。ただし、ステロイドと言ってもその多くは外用薬としてステロイドを使用します。
例えば、花粉症では点鼻薬として、気管支喘息では吸入薬として、アトピー性皮膚炎では塗り薬としてステロイドを活用します。
内服薬ではなく外用薬として使用することにより、ステロイドの副作用を大幅に軽減することができます。
ここに、さらに工夫を施すことでステロイドによる副作用を出にくくした薬としてアンテドラッグがあります。アンテドラッグで代表的なものとして、ステロイドの塗り薬があります。
アンテドラッグでは、薬を塗った後に薬剤が皮膚から吸収されると、代謝を受けて薬としての作用がなくなるように設計されています。つまり、ステロイド外用薬を使用した部分では薬として作用するが、それより体内に入ると薬が不活性化されてしまうのです。
これによって、薬の効果を表したい部分だけに作用させ、その他の副作用を軽減することに成功したのです。
なお、体の中に入ることで代謝を受け、薬としての作用を示すようになる薬としてプロドラッグがあります。これに対して、体の中に入ることで不活性化されるアンテドラッグは「プロドラッグとは逆の機構である」と考えることができます。
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