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役に立つ薬の情報~専門薬学

骨粗しょう症:骨の役割と骨代謝

 

骨粗しょう症とは、簡単に言ってしまえば「骨がスカスカになる病気」のことです。これによって、骨折が起こりやすくなってしまいます。

 

健康な方であれば骨の密度が高くなっており、網目状にきめ細かく詰まっています。しかし、骨粗しょう症患者では骨全体がスカスカになっているため、骨が脆くなっています。そのために骨の強度が下がっており、ちょっとした転倒で骨折してしまいます。

 

 骨粗しょう症とは

 

骨粗しょう症による骨折が原因で寝たきりとなることもあるため、骨粗しょう症を予防することはとても重要です。

 

 ・骨の役割
骨はさまざまな機能を有しており、その役割に応じて大きく四つに分けることができます。

 

脂質の種類

特徴

支持機能

・骨によって体を支える
・姿勢を保つことができる

保護機能

・脳や内臓などの器官を衝撃から守る
・例) 頭蓋骨:脳を守る、助骨:心臓・肺を守る

造血機能

・血液を造る
・骨髄で赤血球や白血球、血小板などを作る

貯蔵機能

・カルシウムを貯蔵する
・血液中のカルシウム濃度を一定にする

 

 骨の代謝(破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成)
骨は一度作られたら終わりではなく、骨を壊したり新しく作ったりなどを常に繰り返しています。これによって、骨が生まれ変わっていきます。

 

このとき、骨代謝をおこなう際の骨を壊す作用を骨吸収と呼びます。骨吸収は骨がカルシウムを吸収するのではなく、「骨のカルシウム成分が血液中に吸収される・溶け出していく」というイメージを持てば良いです。

 

また、この骨吸収は破骨細胞によって行われます。骨を壊す働きをするから破骨細胞です。

 

それに対して、骨を新しく作る作用を骨形成と呼びます。この骨形成は骨芽細胞によって行われます。

 

 骨のリモデリング(破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成)

 

この「破骨細胞による骨吸収」と「骨芽細胞による骨形成」が行われることによって、骨が代謝されていきます。つまり、新しく作り変えられています。

 

このような骨吸収と骨形成が相互に行われ、骨代謝が行われていくことを骨のリモデリングと呼びます。

 

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