プロスタグランジンと子宮収縮作用、胃腸障害
プロスタグランジンと子宮収縮作用
プロスタグランジンの種類としては、発熱を起こしたり痛みの閾値を下げたりするPGE2やPGI2があります。しかし、プロスタグランジンとしては他にも様々な種類があります。
そのため、これら他の種類のプロスタグランジンの作用を学ぶだけでも多くの医薬品の作用を学習することができます。
例えば、PGF2α(プロスタグランジンF2α)やPGE2(プロスタグランジンE2)には子宮収縮作用があります。
そのため、これらPGF2αやPGE2は陣痛促進剤となります。つまり、子宮を収縮させることによって人工的に陣痛を促進・増強させることができます。
プロスタグランジンと胃腸障害
解熱鎮痛剤であるNSAIDsの有名な副作用として胃腸障害があります。つまり、痛み止めとしてNSAIDsを飲むことによって胃が荒れてしまいます。
この理由ですが、NSAIDsがプロスタグランジン産生を抑制することにあります。
プロスタグランジンは熱を上げたり痛みを誘発したりします。そのため、シクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することによってプロスタグランジン合成を抑制するNSAIDsは解熱鎮痛剤となります。
しかし、PGE2やPGI2に胃粘液分泌促進作用があることから分かる通り、プロスタグランジンは胃粘膜を保護する役割もあります。
そのため、プロスタグランジン合成の抑制によって熱が下がったり痛みが治まったりしますが、その代わりとして胃粘膜の保護作用がなくなってしまいます。これによって、潰瘍が引き起こされてしまいます。
医療機関でNSAIDsを処方される時、大抵は胃腸薬(胃粘膜保護薬)と一緒に処方されます。この理由としては、NSAIDsによる胃腸障害を回避するためにあります。
NSAIDsの服用によってプロスタグランジン合成が少なくなり、胃腸障害を引き起こしやすくなっています。そこで、胃腸障害を予防するために胃粘膜保護薬が使用されます。
※胃腸障害とあるように、NSAIDsは「腸」に対しても潰瘍を引き起こします。
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