代表的な漢方処方Ⅰ
桂麻剤
漢方処方名 |
処方のポイント |
注意点 |
---|---|---|
桂枝湯 |
自然発汗のあるかぜの初期 |
桂皮に対して発疹などの過敏症がでることがある |
桂枝加芍薬湯 |
腹直筋に緊張がある場合 |
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小建中湯 |
夜尿症に使用 |
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葛根湯 |
自然発汗のないかぜの初期 |
腹痛、下痢など消化器系の症状がある場合は使用しない |
麻黄湯 |
自然発汗のないかぜの初期 |
瞑眩として鼻血がでることがある |
麻杏甘石湯 |
気管支喘息、気管支炎に使用 |
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麻杏よく甘湯 | 関節リウマチ、イボなど | |
小青竜湯 |
鼻水の多いかぜの初期 |
胃腸が弱いヒトに使用すると食欲不振などを起こすことがある |
芍薬甘草湯 |
主に頓服として使われる |
甘草を含む漢方は偽アルドステロン症やミオパシーに気をつける必要がある |
柴胡剤
漢方処方名 |
処方のポイント |
注意点 |
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小柴胡湯 | 慢性肝炎、肝機能障害に使用 | 間質性肺炎への注意 |
☆小柴胡湯を処方する場合は間質性肺炎に注意しなければならない。 |
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大柴胡湯 |
便秘傾向があるヒト |
小柴胡湯と同じ処方の生薬を含む |
柴苓湯 |
下痢を伴う急性胃炎 |
小柴胡湯と同じ処方の生薬を含む |
柴朴湯 | 気管支喘息 | 小柴胡湯と同じ処方の生薬を含む |
柴胡桂枝湯 | 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、慢性胃炎 | 小柴胡湯と同じ処方の生薬を含む |
柴胡加竜骨牡蛎湯 |
精神不安(神経症状)があり、高血圧、不眠症、動脈硬化症などの症状がある場合 |
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柴胡桂枝乾姜湯 | 柴胡加竜骨牡蛎湯を使いたいヒトで、体の弱いヒトに使用 | |
四逆散 |
胃炎、消化性潰瘍 |
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十味敗毒湯 | 急性の皮膚疾患 | 体力が低下しているヒトに使用すると、皮膚の疾患(発疹)が悪化することがある |
大黄剤
漢方処方名 |
処方のポイント |
注意点 |
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大黄甘草湯 | 便秘に使用 | 大黄による下痢、腹痛などの胃腸障害に注意 |
調胃承気湯 | 大黄甘草湯で便秘が改善しない場合に使用する | |
麻子仁丸 |
高齢者、病後のヒトなどの虚弱者の便秘に使用 |
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茵チン蒿湯 | 黄疸に使用 |
人参湯
人参は体力低下などを治す補気薬である。
漢方処方名 |
処方のポイント |
注意点 |
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人参湯 | 胃アトニーに対して使用 | |
四君子湯 |
消化器系の機能改善 |
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六君子湯 |
胃アトニー、慢性胃炎 |
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補中益気湯 |
虚弱体質者に用いる |
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呉茱萸湯 |
体を温める |
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大建中湯 | 術後のイレウス(腸閉塞)に使用 | |
清心蓮子飲 |
前立腺肥大、腎臓疾患に使用 |
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安中散 | 神経性胃炎、慢性胃炎 | |
酸棗仁湯 | 不眠症に使用 |
理気剤
抑うつなどの神経症状の状態が気鬱(気滞)であり、この症状を改善する。
漢方処方名 |
処方のポイント |
注意点 |
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香蘇散 |
かぜの初期に使用 |
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女神散 |
お産前後の神経症 |
苓朮剤
漢方処方名 | 処方のポイント | 注意点 |
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五苓散 |
口の渇きがあるヒトの頭痛 |
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猪苓湯 |
尿路結石に使用 |
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苓桂朮甘湯 | めまいがあるヒトの胃内停水 |
病気の一覧
過敏性腸症候群(IBS) | 便秘・下痢・腹痛・おならなどの便通異常を起こす病気 |
ネフローゼ症候群 | 尿からタンパク質が出る症状。これにより、血液中のタンパク質の濃度が減少する。 |
胃アトニー | 胃の筋肉が低下する病気である。食べた物が十二指腸・小腸に送られないため、食物が胃の中で停滞してしまう。 |
非潰瘍性消化不良(NUD) | 胃もたれ・胸焼け・胃痛・吐き気など、慢性胃炎のような症状がでる病気 |
不定愁訴 | 頭痛、動悸などさまざまな体調不良を訴えるが、検査しても悪いところが見つからない状態 |
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