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役に立つ薬の情報~専門薬学

脂質の構造

 

 単純脂質
脂質は単純脂質複合脂質に分けることができる。単純脂質の例として、脂肪酸三つとグリセリン(グリセロール)が結合したトリグリセロール(トリグリセリド)がある。

 

 単純脂質

 

上の図で示した「FFA」とは「脂肪酸」のことである。

 

オイルのなかで脂肪酸はグリセリンと手をつなぐことでトリグリセロールとなる。つまりFFAとは、ここではトリグリセロールの の部分のことである。

 

 複合脂質
複合脂質にはリン脂質であるグリセロリン脂質スフィンゴリン脂質や糖脂質であるスフィンゴ糖脂質がある。下にそれぞれの簡単な構造を示す。

 

 複合脂質

 

・リン脂質
上の図ではリン酸を表す。グリセロリン脂質の場合、 の部分が ならホスファチジン酸、 (エタノールアミン)ならホスファチジルエタノールアミン、 (コリン)ならホスフィチジルエタノールコリンとなる。

 

また、スフィンゴリン脂質の例にはセラミドやスフィンゴミエリンがある。この構造を下に示す。

 

 リン脂質

 

この図でXの部分が ならセラミドであり、 (コリン)であるならスフィンゴミエリンである。

 

・糖脂質
糖脂質は主に脳の神経細胞に広く分布している。多くの動物に見られるのはスフィンゴ糖脂質であり、最も単純な糖脂質にはガラクトシルセラミドグルコシルセラミドがある。

 

下にガラクトシルセラミドの構造を示す。なお、ここでは例としてFFAのR(疎水基)の部分をC24脂肪酸のセレブロン酸で表す。

 

 糖脂質

 

なお、ガラクトース部分の が(R=H)ならばガラクトセレブロシドであり、(R=SO42-)ならばスルホガラクトシルセラミドである。

 

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