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静菌作用と殺菌作用、濃度依存型と時間依存型の抗生物質(抗菌薬)

 

 

 静菌的作用と殺菌的作用
抗菌薬による作用としては、細菌の増殖を抑制する静菌的作用と細菌を殺す殺菌的作用の二種類があります。

 

静菌的作用は細菌の増殖を抑えているだけであるため、感染症からの回復には患者さん自身の免疫力が重要になります。

 

それに対して、殺菌的作用をもつ抗菌薬は細菌を死滅させる働きがあります。

 

   静菌的作用と殺菌的作用

 

  時間依存型と濃度依存性の抗菌薬
薬の作用は血中濃度(血液中にどれだけ薬の濃度があるか)によって測定されます。この時、「血液中の薬物濃度が高いほど薬の効き目も強い」と多くの人が勝手に思い込みます。

 

しかし実際にはそうではなく、必ずしも「薬の血中濃度が高い = 薬の効果も高い」とは言えません。特に抗菌薬ではこの作用が有名であり、それぞれの特長によって時間依存性濃度依存性の二種類に分けられます。

 

 ・時間依存性
β-ラクタム系抗菌薬などが時間依存性に該当します。これらの抗菌薬は、血液中の薬物濃度がある一定以上を超えるとその作用が頭打ちとなります。

 

つまり、ある水準以上の血液濃度を保つことができれば、常に「最大の殺菌力」を持った状態で推移させることができます。そのため、薬を多量に投与して血液濃度を上げたとしても効果は変わりません。

 

時間依存性の抗菌薬の効果を最大化したい場合、血液中の薬物濃度を高くするのではなくて「MIC(最小発育阻止濃度)以上の血液中濃度をどれだけの時間で維持させるか」が重要となります。

 

時間依存性の抗菌薬の場合、MIC以上の血中薬物濃度を維持させるために一日の投与回数を増やす必要があります。

 

   時間依存性

 

 ・濃度依存性
ニューキノロン系抗菌薬などが濃度依存性に該当します。これらの抗菌薬は、細菌とどれだけ接触したかによって殺菌効果が変わってきます。

 

つまり、血液中の薬物濃度が高ければ高いほど強い殺菌作用を得ることができます。そのため、副作用が出ないように調節しながら一回の投与量を最大にして、投与回数を減らすことが重要となります。

 

濃度依存性の抗菌薬は「一回での投与量の最大化」と「投与回数の最小化」によって、後述する耐性菌の発生を抑えることもできます。

 

   濃度依存性

 

 ・「静菌的作用と殺菌的作用」、「時間依存性と濃度依存性」の薬物

テトラサイクリン系

マクロライド系

β-ラクタム系

アミノブリコシド系

ニューキノロン系

静菌的作用

殺菌的作用

時間依存性

濃度依存性

 

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