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役に立つ薬の情報~専門薬学

ニュープロパッチ(ロチゴチン)の作用機序:パーキンソン病治療薬

 

正常な状態であると、何も考えなくても体をスムーズに動かすことができます。しかし、パーキンソン病の患者さんでは体を思うように動かすことができません。

 

体の動きは脳でコントロールされていますが、パーキンソン病では脳の神経伝達物質の働きに異常が起こることによって体の動きがぎこちなくなってしまうのです。

 

このようなパーキンソン病治療薬として飲み薬が使用されていましたが、2013年2月に日本初の貼るパーキンソン病治療薬としてロチゴチン(商品名:ニュープロパッチ)が発売されています。

 

 貼付薬の意義
貼るタイプの薬と言えば解熱鎮痛剤が有名です。捻挫をした時など、患部に貼ることによってその部分だけに効果を表します。

 

ただし、これら貼付薬として「貼った部分にのみ作用を表す薬」と「血流に乗って全身に作用を表す薬」の2タイプに分かれます。捻挫をした時に貼るシップが前者に当たります。

 

それに対して、後者の「血流に乗って全身に作用を表す薬」であれば飲み薬と同じような作用を貼付薬によって得ることができます。

 

例えば、パーキンソン病は前述の通り脳内の神経伝達物質に異常が起こっています。つまり、パーキンソン病を治療するためには脳に作用しなければいけません。そのため、貼付薬であれば薬を貼った部分から薬が溶け出し、血流に乗って脳まで作用させる必要があります。

 

これを行う貼るタイプのパーキンソン病治療薬がロチゴチン(商品名:ニュープロパッチ)です。

 

飲み薬は時間経過と共に代謝・排泄されていくために1日での血液中濃度の変化があります。しかし、貼付薬であれば薬が溶け出していく速度を一定に調節できるため、血液中の薬物濃度を一定にすることができます。

 

 経口薬と貼付薬の血中濃度推移

 

 ニュープロパッチの作用機序
パーキンソン病患者の脳内では、ドパミンと呼ばれる神経伝達物質が不足しています。そのため、このドパミンを外から補うことが出来れば、パーキンソン病の症状を改善させることができるはずです。

 

そこで、パーキンソン病の治療薬として脳内でドパミンへと変換される薬が多用されます。

 

ドパミンはドパミン受容体を刺激することによって神経伝達を行います。これを踏まえた上で、「ドパミンと同じようにドパミン受容体を刺激する物質」を投与する事によってもパーキンソン病の症状を改善することが出来るはずです。

 

ニュープロパッチの主成分であるロチゴチンはドパミン受容体を刺激する作用があります。ロチゴチンがドパミンと同じようにドパミン受容体を刺激することにより、パーキンソン病の症状を改善させることができるのです。

 

 パーキンソン病の病態

 

 

 レストレスレッグス症候群へのニュープロパッチ
ニュープロパッチはパーキンソン病に限らず、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)と呼ばれる病気に対しても使用されます。

 

レストレスレッグス症候群は、脚にむずむずするような不快な感覚のある病気です。これによって、じっとしていられなくなります。

 

安静している時にこの症状が表れやすくなるため、就寝時になかなか眠れないことによって睡眠症状に陥りやすいです。また、長時間椅子に座っていることによってもこの症状が表れてしまいます。

 

レストレスレッグス症候群はドパミン受容体刺激薬が有効であると知られており、この病気に対してもニュープロパッチは有効です。

 

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ニュープロパッチ(ロチゴチン)の作用機序:パーキンソン病治療薬



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