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役に立つ薬の情報~専門薬学

メタクト(ピオグリタゾン・メトホルミン)の作用機序:糖尿病治療薬

 

糖尿病は血液中の糖濃度が異常に高くなってしまう病気であり、これによって糖毒性として合併症が引き起こされます。糖尿病による合併症としては腎症や網膜症、神経障害の3つが主に知られています。

 

そこで、これら糖尿病の症状を改善するために使用される薬としてピオグリタゾン・メトホルミン(商品名:メタクト)があります。2つの有効成分が合わさった合剤であり、ピオグリタゾンはチアゾリジン系薬、メトホルミンはビグアナイド系薬(BG薬)と呼ばれる種類の薬になります。

 

 

 ピオグリタゾン・メトホルミン(商品名:メタクト)の作用機序
血糖値を下げる唯一のホルモンとしてインスリンが知られています。そのため、糖尿病を治療するためにはインスリンの働きを強めれば良いことが分かります。実際、糖尿病治療薬の大半はインスリンの作用を増強することで血糖値を低下させます。

 

この時、糖尿病が起こる原因の1つとして「インスリンが働きにくくなっている」ことがあります。インスリンの量は十分に足りているが、その作用が不十分なのです。この状態をインスリン抵抗性と呼びます。

 

そのため、インスリン抵抗性を改善できれば、再びインスリンが効果を表すようになって糖尿病を治療することができます。

 

肥満状態であると、肥満細胞が肥大化してインスリンの効き目が悪くなり、それ以上の糖を細胞内へ取り込めなくなっています。そこで、肥満化した細胞を小さく分割させます。これにより、インスリンの効果が復活するようになります。

 

 チアゾリジン系薬の作用機序

 

このような考えにより、インスリン抵抗性を改善する薬としてピオグリタゾンがあります。

 

また、同じようにインスリン抵抗性を改善する薬としてメトホルミンも使用されます。糖が新しく作られる過程として糖新生が知られていますが、メトホルミンは糖新生を阻害することで血糖値の上昇を防ぎます。

 

また、血液中の糖は筋肉などに取り込まれることにより、血糖値が下がっていきます。そこで、メトホルミンは筋肉内への糖の取り込みを促進すると考えられています。

 

 ビグアナイド系薬(BG薬)の作用機序

 

このような作用により、メトホルミンもインスリン抵抗性を改善することで糖尿病を治療します。そして、ピオグリタゾンとメトホルミンの両方を合わせた配合錠がメタクトです。

 

 

 ピオグリタゾン・メトホルミン(商品名:メタクト)の特徴
糖尿病を治療するとき、単剤では効果不十分なときがあります。このような場合、作用機序が異なる複数の薬を併用することがあります。

 

ただし、特に高齢者になると薬の種類も多くなる傾向にあり、服用忘れなどが起こりやすくなります。そこで、2種類の有効成分を合わせた配合錠として使用することがあります。

 

その中でも、ピオグリタゾンはアクトスという商品名で販売されています。骨格筋・脂肪細胞・肝臓でのインスリン抵抗性を改善させる作用により、血糖値を低下させることができます。

 

また、メトホルミンはメトグルコという商品名で販売されています。新たに糖が作られる過程を阻害し、インスリン抵抗性を改善させる安全性の高い薬です。両方の薬剤ともインスリン抵抗性を改善するため、インスリン分泌を促さずに血糖値を下げることができます。

 

このようにインスリンを効きやすくさせる2つの薬を合わせた配合錠がピオグリタゾン・メトホルミン(商品名:メタクト)です。

 

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