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  薬物物語

  シルデナフィル物語:勃起改善薬バイアグラ

バイアグラという薬を知っているでしょうか。この薬は1998年にアメリカで発売され、「奇跡の薬」として騒がれました。

実はこの薬、勃起不全(ED)の治療薬なのです。バイアグラというのは商品名であり、その有効成分はシルデナフィルと言います。

この奇跡の薬はどのようにして発見されたのでしょうか。

 シルデナフィル発見の歴史
シルデナフィルの勃起改善効果が見つかったのは全くの偶然でした。なぜなら、シルデナフィルは最初、勃起改善を目的として開発されたのではないからです。この薬は当時、狭心症の薬として開発されていたのです。

シルデナフィルは臨床試験において、狭心症としての作用は大したことはありませんでした。その代わり、ある副作用が出たのです。

勝手な想像ですが、この薬を投与された男性患者は看護師・医師に次のように言ったのでしょう。

「この薬を服用してから、勃起して勃起して仕方がない。」

そう、シルデナフィルには予期せぬ作用として勃起促進作用があったのです。そして、この作用が研究者の耳に伝わりました。

研究者たちは考えました。

「確かにこの薬は狭心症の薬としてはダメだが、勃起改善の薬として全世界の勃起不全(ED)で悩んでいる人に朗報をもたらすかもしれない。」

このようにして副作用である勃起促進作用を逆手にとり、勃起不全(ED)の治療薬としてシルデナフィルは世に出回ることになったのです。

もし、研究者たちがシルデナフィルの副作用を利用して勃起改善薬に生かそうと考えなかったら、この薬は生み出されませんでした。

もし、臨床試験の段階で副作用としての勃起改善効果を見落としていれば、勃起不全者は悩み続けていたことでしょう。

このようにしてシルデナフィルは開発されたのです。