アスピリン物語:現在でも使用される解熱・鎮痛薬
風邪をひいたとき、多くの人は医師に診てもらうと思います。そして、その後に薬を処方してもらいます。
処方される薬の中には風邪の症状を和らげる「解熱・鎮痛」の作用をもつ薬が入っていると思います。そして、この解熱・鎮痛作用を持つ物質として最も有名なのがアスピリンです。
アスピリンの歴史
アスピリンの歴史は古く、紀元前古代ギリシャ時代までさかのぼります。
この時代に生きていた医師ヒポクラテスはヤナギの樹皮を熱や痛みを和らげるために使用したと言われています。ヤナギの木には「解熱・鎮痛効果」をもつ物質が含まれていたのです。
18世紀、ついにヤナギの木から有効成分であるサリチル酸が分離されました。そして、サリチル酸は痛みを取る薬として用いられるようになったのです。
しかし、サリチル酸にはある問題点がありました。一つはとても苦いということ、そしてもう一つは胃障害を引き起こすということでした。
サリチル酸からアスピリンへ
1897年、ドイツの化学者ホフマンはサリチル酸をもとにして新しい化合物を合成したいと考えていました。
ホフマンの父はリウマチを患っており、この治療のためにサリチル酸を服用していたのです。しかし、それと同時にサリチル酸の副作用に悩まされていました。
この問題を解決すべく、ホフマンはより副作用の少ない薬の開発を試みました。そして、サリチル酸をもとにしてより副作用の少ないアセチルサリチル酸の合成に成功したのです。
アセチルサリチル酸は商品名を「アスピリン」として売り出されました。そして、この薬は現在でも使われ続けているのです。
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