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食中毒の分類と患者数

 

 食中毒の分類
初めに、食中毒の分類から紹介していきたいと思います。

 

食中毒はその原因によって細菌性、ウイルス性、自然毒性、化学性の主に四つに分けられます。

 

 食中毒の分類

 

細菌性食中毒はサルモネラや腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌などの細菌によって起こります。サルモネラ、腸炎ビブリオは病原菌の感染が問題となる感染型食中毒であり、黄色ブドウ球菌は病原菌の産生する毒素が問題となる毒素型食中毒です。

 

ウイルス性食中毒ですが、ウイルスは独自で増殖する能力がなく、感染して宿主の力を借りることでやっと増殖できるようになります。そのため、ウイルスは感染型の食中毒と言えます。

 

これら細菌やウイルスなどの病原菌によって発生する食中毒を特に感染性胃腸炎と呼びます。今回、この感染性胃腸炎に焦点を当てていきたいと思います。

 

参考までに紹介しますと、毒キノコやフグ毒など自然界にある毒素によって起こる食中毒を自然毒性食中毒と呼びます。また、ヒ素やホルムアルデヒドなど化学物質によって発生する食中毒を化学性食中毒といいます。

 

 一年間の食中毒による患者数
下図には一年間の食中毒による患者数について、月ごとに表しています。

 

 一年間の食中毒による患者数

 

このグラフによると1月と8月に患者数のピークを見て取れます。

 

このうち、冬に発生する食中毒のほとんどはノロウイルスによるものです。ノロウイルスによる食中毒は患者数の多いことが特徴です。冬に食中毒の患者数が多くなるのは、ノロウイルスによる影響が大きいためです。

 

夏に起こる食中毒はノロウイルスによる冬の食中毒に比べて患者数は少ない傾向にあります。しかし、O-157など腸管出血性大腸菌による死亡例もあり、冬に起こる食中毒よりも重篤な状態に陥るケースが多いです。

 

 原因となる病原菌
下図で、患者さんごとの原因となる病原菌について確認していきたいと思います。

 

 原因となる病原菌

 

先ほど冬の1月と夏の8月に食中毒の患者数のピークが表れることを示しました。 1月の原因病原菌を確認しますと、冬に発生する食中毒はノロウイルスによるものが79.6%であり、ほとんどがノロウイルスによる食中毒です。

 

このように、冬に発生する主な感染症は「ウイルス性の食中毒」であることを認識していただければと思います。

 

それに対し、8月に発生する食中毒の原因病原菌としてはサルモネラや腸炎ビブリオ、カンピロバクター、病原大腸菌などがあります。これら夏に起こる食中毒に共通する点としては、「細菌性の食中毒である」ということです。

 

このように冬はウイルスによる食中毒、夏は細菌による食中毒と季節によって原因となる病原菌が異なってきます。

 

病原菌が異なれば、当然ながら予防対策なども違ってきます。そのため、季節や予防したい食中毒は何かなどを考慮する必要があります。

 

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