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ドーピング検査

 

 ドーピング検査の種類
ドーピング検査には「競技会で行われる検査」である競技会検査と「競技会の外で行われる検査」である競技外検査の二つがあります。

 

 ドーピング検査の種類

 

競技会検査では、成績上位者やランダムに選手を選定します。競技外検査では、予告なしにトレーニング中や合宿所などで実施されます。

 

 競技会ドーピング検査の流れ
競技会でのドーピング検査について、四つに分けて説明します。

 

 競技会ドーピング検査の流れ

 

最初に、ドーピング検査が実施される選手について、競技会終了後に検査員から通達されます。このとき、検査拒否は不可です。

 

次に、検査員の監視下のもとで、クールダウンなどもともと予定されていた作業は継続可能です。

 

三番目に、尿意を催すまで待合室で待機します。待合室にはスポーツドリンクなどが用意されています。

 

最後に、同性の検査員立会いのもとで尿検体を採取します。なお、尿検体だけでなく血液を採取することもあります。

 

 検体が陽性になったら
禁止薬物が検出された場合、選手には制裁が課せられます。具体的には、「成績・記録の抹消」、「資格の停止」、「出場資格の剥奪」などがあります。

 

 禁止薬物の検出

 

選手以外にもスタッフが違反に関与した場合、スタッフにも制裁が課せられます。

 

 ドーピングによる制裁

 

ただし、制裁決定の前には弁明の機会があります。

 

 治療のための手続き
治療目的でどうしても禁止薬物を使用したい場合、所定の申請が認められれば禁止薬物を使用することが可能となります。

 

これを治療目的使用の適正措置(TUE)と呼びます。

 

 治療目的使用の適正措置(TUE)

 

このTUEには「略式TUE手続」と「標準TUE申請」の二種類があり、それぞれ特徴が異なります。

 

 「略式TUE手続」と「標準TUE申請」

 

略式TUE手続に該当する医薬品としては、吸入β刺激薬の一部や局所投与の糖質コルチコイドがあります。略式TUE手続は提出した時点で許可が降り、比較的簡単な手続きとなっています。

 

それに対し、標準TUE申請は「治療に使用する例外的措置」と位置づけられています。使用したい禁止薬物以外で代替治療ができる場合は許可されません。

 

標準TUEでは審査に通過する必要があり、この審査には3名以上の医師で構成される委員会で審議されます。

 

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