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オリーブの効能:オリーブオイルや葉に含まれる成分と作用

 

料理に使われるオリーブオイルは日本でもおなじみです。ただ、イタリアではオリーブは実だけでなく種や葉、そして枝、古木、根とすべての部分が使われています。大切な保存食、また調度品の材料、燃料、化粧品、そしてメディカルハーブとして幅広く利用されています。

 

日本では漢方として植物の実を医療に用いますが、同じことはヨーロッパでも行われています。そこで、オリーブをメディカルハーブの観点からお話したいと思います。

 

 オリーブに含まれる油の特徴
長い年月と共に、オリーブの木は地中海地方の人々とともに歩んで来ました。この地域でオリーブは大切な食料加工品であり、その種は関節炎によいとされ、枕や敷布団に 敷き詰められていました。また、オリーブの葉は民間療法として長く高血圧、発熱、頭痛などに使われてきました。

 

そして、オリーブの実から取れるオリーブオイルも同様に医療用として活用されます。

 

植物油は体によいといわれます、これは、動物性脂に比べて不飽和脂肪酸をたくさん含んでいるからです。動物の油は常温で固体です。一方、オリーブなどの植物油は常温で液体です。これは油の性質が違うからであり、オリーブに多く含まれる油が不飽和脂肪酸だというわけです。

 

植物油には、さまざまな成分があり、その中でもオレイン酸リノール酸という成分があります。ここで重要なのは、「オレイン酸を多く含む物と、リノール酸を多く含む物では傾向が違う」という点です。

 

オリーブオイルに含まれる脂肪酸の約70~80%はオレイン酸です。この成分量の違いが、オリーブオイルが他のオイルと決定的に違う点でもあります。

 

オレイン酸は、オリーブ油・キャノーラ油・ナッツ類などに多く含まれる脂肪酸(一価不飽和脂肪酸を代表する脂肪酸)であり、不飽和脂肪酸の中では最も酸化されにくいです。

 

また、ヒトの体内では活性酸素と結びついて過酸化脂質を作りにくいため、動脈硬化や高血圧、心疾患などの生活習慣病を予防・改善します。そのため、リノール酸を摂取過多になりがちな現代では、その作用が見直されています。

 

 オリーブオイルの作用
「ロレンツォのオイル / 命の詩」という映画があります。普通のサラリーマンの父が難病の子供のために科学の猛勉強をして、「子供の病気にオレイン酸のカクテルがいいのでは」という仮説を立てて難病と戦っていくというお話です。

 

映画の中では、簡単に手に入れることのできるオレイン酸カクテルが病気の進行をくいとめていきました。なお、これは実話から作ったお話です。

 

オリーブオイルの研究が始まったのは、「オリーブ油を主な油脂源としている地中海沿岸地方の人々が、かなり多くの脂肪を摂取しているにも関わらず、冠状動脈性心疾患が少ない」ということが注目されてからです。

 

オリーブオイルは「オリーブのジュース」とよくいわれます。果実なので水分が多く、実をすり潰して搾るだけで油がとれるのです。エクストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実をすり潰して搾っただけのオイルで、化学的な処理をしていないオイルです。

 

エキストラバージンオリーブオイルを食するとき、のどの辺りがちょっとぴりぴりとします。これはオイルの中に含まれているオレオカンタールと呼ばれる、抗炎症性物質抗炎症作用と抗酸化作用を有する物質のせいなのです。また、抗腫瘍効果、免疫系の強化、新陳代謝を高める効果を有することが分かっています。

 

また、毎朝スプーン1杯のオリーブオイルは便秘を防ぎ、腸内の粘膜を保護してくれます。エクストラバージンオイルでオイルプリング (オイルでうがいをすること)をすると効果的だという人もいるほどです。

 

 オリーブの葉の働き
それでは、次にオリーブの葉について確認していきます。

 

オリーブの葉にはオウレイコペインという成分が含まれています。 これは葉やオイルの苦味の成分であり、高血圧や糖尿病などの成人病に効果を発揮することが証明されています。また、強力な抗酸化作用やコラーゲンの生成補助など、さまざまな働きもあります。

 

ヨーロッパに数多く存在するハーブ薬局では、生活習慣病の境界線にいる方々が定期的にオリーブの葉の乾燥ハーブやエキス、錠剤などを購入します。これは、日本でいう漢方薬と同じように、メディカルハーブとしてのオリーブの効果を期待してのものです。

 

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