役に立つ薬の情報~専門薬学 | 薬・薬学・専門薬学・薬理学など

役に立つ薬の情報~専門薬学

タンパク質の構造変化

 

薬が受容体と結合するとき、さまざまな相互作用を介することは既に述べました。それでは、薬がタンパク質に結合するとなぜさまざまな作用を引き起こすのでしょうか。

 

 タンパク質の構造変化
タンパク質はアミノ酸の寄せ集めです。つまり、タンパク質は鉄の塊のように硬くて動かないものではなく、やわらかく少しの力で形の変化を起こすことができます。

 

薬はタンパク質(受容体)に結合するとき、ただ結合するだけではありません。結合することによってタンパク質の形を変えるのです。

 

 タンパク質の構造変化

 

それでは、具体的にどのようにタンパク質が構造変化すれば効果を発揮するかを見てみましょう。

 

 イオンチャネルの例
私たちの細胞は水や電解質などの体液によって満たされています。そして、細胞外と細胞内では存在するイオンの濃度が異なっています。

 

例えば、Naの濃度は細胞外が高く、細胞内の濃度は低いです。また、Kの濃度は細胞内で高くなっており、細胞外では低くなっています。

 

これらイオンを細胞内外へ通すトンネルを「イオンチャネル」と言いますが、普段このトンネルは閉じられています。勝手にイオンが通り抜けてもらっては困るからです。

 

しかし、情報伝達など必要な時にはイオンチャネルが開かれます。

 

つまり、薬によって無理やりイオンチャネルを開いてしまえば、このイオンチャネルによる生体機能が表れるのです。

 

 イオンチャネル開口

 

 膜結合型酵素の例
今度は、細胞膜に酵素が結合している場合を想定します。

 

普段、細胞膜に結合している酵素は働かないように制御されています。そして、必要なときには外からのシグナルによって活性化され、酵素として機能を発揮します。

 

それでは、酵素を活性化させるシグナルと同じ働きをする薬が作用すれば、酵素は活性化するはずです。

 

 膜結合型酵素の活性化

 

上の図のように薬が結合することでタンパク質の構造が変化し、膜に結合している酵素が活性化するのです。

 

スポンサードリンク




スポンサードリンク