薬が作用する標的U
脂質
脂質に作用する薬の多くは、細胞膜の構造を乱すように働きます。細胞膜は脂質二重膜で構成されており、これが脂質に作用する薬の標的となるのです。
当然ですが、脂質の構造を乱す働きをヒトに対して起こすのは問題となります。これらの作用はヒトではなく、菌に対して起こすようにします。
例えば、菌の細胞膜に穴を作ります。細胞膜に穴ができると細胞内の中身が外に漏れ出してしまいます。これによって菌が死ぬのです。
炭水化物
細菌やウイルスが宿主細胞に侵入するとき、糖鎖を認識して侵入します。また、炭水化物はヒトの成長や病気に大きく関わっています。
そのため、これらの作用に関わる薬をデザインすれば新たな薬を作ることができます。
核酸
核酸を分かりやすく理解するには、核酸を遺伝子(DNA)だと思えば結構です。
DNAはその情報を読み取られて最終的にタンパク質を合成します。もし、DNAの情報を読み取れなくしてしまえば、タンパク質が作られなくなります。すると、体内の特定の機能が低下してしまいます。
これはDNAの読み取りが異常に多く起こっている場合に有効です。
また、DNAの情報の読み取りを活性化させてしまえば、多くのたんぱく質が作られ、特定の機能を活性化します。
タンパク質
多くの薬はタンパク質に作用します。そもそも、私たちの体を構成しているものの中で、タンパク質は多くの部分を占めています。
体を構成している物質の中で一番多い物質は何か知っていますよね。そうです、水です。私たちの体の約60%は水で構成されています。
それでは、タンパク質はどうでしょうか。 実は、タンパク質は私たちの体の約20%を占めています。
よく考えれば、これは当然のことかもしれません。
髪や皮膚はタンパク質で出来ています。肝臓や肺などの臓器も多くはタンパク質で構成されています。つまり、水を除く骨や体液、脂肪など以外はほとんどタンパク質なのです。
そう考えれば、多くの薬がタンパク質に作用する理由も分かります。なぜなら、生体の多くはタンパク質で構成されているからです。

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