病院・調剤薬局に関する薬剤師の転職・求人応援サイト

女性薬剤師の転職:産休・育休の制度や時短勤務求人について

 

薬剤師は女性が多い職業です。そのため、結婚や出産など女性特有の理由で離職したり、転職(または復職)を行ったりすることが多いです。このときは産休・育休を取りやすい職場へ転職したり、子育てに理解のある会社へ復帰したりするのです。

 

そこで、産休・育休の制度や時短勤務が可能な求人について、どのように考えて転職(復職)をすればいいのかについて解説していきます。

 

産休制度はどのようになっているのか

 

そもそも、産休や育休はどのような制度なのでしょうか。法律上、どの程度まで休みを取得することができるのでしょうか。

 

これについて、以下で確認していきます。

 

産休の制度

 

産休の正式名称は「産前産後休業」です。文字通り、出産前と出産後に休みを取得することが認められています。

 

具体的には、出産予定日の6週間前(双子や三つ子など、多胎妊娠の場合は14週間前)から休みを取得することができます。また、産後8週間は女性を就業させてはならないとされています(労働基準法第65条)。

 

ただ、仕事へ早く復帰したいというママ薬剤師もいると思います。そのようなとき、医師の許可があれば産後6週間後から職場復帰することができます。

 

出産育児一時金

 

子供が生まれたとき、お金を支給してくれる制度が存在します。これを出産育児一時金といいます。赤ちゃん一人につき、基本的に 42万円が支給されます。

 

双子や三つ子など、多胎の場合は人数分だけ2倍、3倍と支給されます。

 

ただ、これは単なる出産祝いではありません。出産時は医療機関で分娩をすることになりますが、このときは40〜50万円になるのが妥当です。そこで、出産に伴う費用を出産育児一時金によって賄うのです。

 

出産時に多額のお金が必要になると、赤ちゃんを産むのをためらってしまいます。これを少しでも解消するため、出産育児一時金が存在します。

 

出産手当金

 

産休中で仕事を休んでいる間であれば、当然ながら給料は支払われません。これでは生活が大変なので、産休中は出産手当金が支払われます。出産日が遅れた場合、その分についても出産手当金の対象になります。

 

出産手当金は健康保険に加入している人が対象になります。出産手当金では、「給料(社会保険の標準報酬日額) × 2/3 × 産休の日数」が支給されます。

 

育休制度はどのようになっているのか

 

次に育休について確認していきます。

 

育休は「育児休業」や「育児休暇」とも呼ばれます。子供が1歳になる前日まで育休を取得できるのが基本です。産休は「出産予定日6週間前から、出産後8週間」という期間でした。産休(出産後8週間)が終わった後、育休を取得する場合はさらに休めるようになっているのです。

 

ただ、以下のような特別な理由がある場合は育休を1年6ヵ月まで伸ばすことができます。

 

・保育所へ子供を預けるのを希望し、届け出ているが入所できない場合
・配偶者が死亡、病気入院、ケガなどの理由によって子供の養育が困難になったとき

 

このような特別な制度はあるものの、基本的には子供が1歳になるまでが育休だと考えてください。

 

なお、育休を取得するためには「同じ会社で1年以上働いている」ことが条件です。また、復帰後も同じ会社で働くことが見込まれている場合に限ります。それ以外では育休は認められないので注意しましょう。

 

育児休業給付金

 

産休中だけでなく、育休中も会社から給料が支払われることはありません。この場合も同様に収入が途絶えてしまいます。そこで雇用保険に入っている女性薬剤師であれば、育児休業給付金を活用できます。

 

育児休業給付金ですが、支給金額は以下のようになります。

 

・育児休業開始〜180日(約6ヵ月):月給の67%
・育児休業開始から181日後:月給の50%

 

このときの月給には残業代なども含まれます。「雇用保険に入っている」「職場から8割以上の給料を受け取っていない」などの条件はありますが、それまで正社員として勤務していた人であれば基本的には誰でも取得できます。

 

なお、雇用保険に入っていても育児休業給付金をもらえない人としては「育休を取得せずに職場復帰する人」「育休後に退職予定の人」などがあります。

 

もちろん、パート・アルバイト、派遣などで雇用保険に入っている人であれば、誰でも育休を取得できます。逆にいえば、雇用保険に入っていない場合は育休を取得できません。

 

産休や育休の制度が整った職場を選ぶには

 

このように、日本では産休や育休の制度が整っています。

 

ただ、いくら産休や育休の制度があるといっても、本当に取得できるかどうかは分かりません。制度としては存在しても、勤務している薬局や病院で産休・育休を取れる雰囲気でなければ、結局のところ休むことができない状態になってしまいます。

 

実際のところ、求人票だけで判断できないケースは多いです。例えば、職場の労働環境は求人票には載っておらず、実際に職場見学しなければ判断できません。さらに、これが産休・育休や時短制度の話になってくると、より話は複雑になります。

 

「産休・育休制度は存在するが、実際には取れません」などと求人票に書いていることはありません。そのため、転職・復帰する際は実際に内部で働いている人がどれだけ産休などの制度を活用しているのかを確認しなければいけません。

 

それでは、産休や育休を取りやすい職場の特徴としてはどのようなものがあるのでしょうか。

 

薬剤師の在籍人数が多い

 

単純に薬剤師の在籍人数が多い職場であると、産休や育休を取得しやすいです。そのため個人薬局や中小病院よりも、替えの薬剤師が多い大手チェーンや大病院の方が産休・育休を受け入れてもらいやすくなります。

 

もちろん、これは個人薬局や中小病院では産休・育休を取れないという意味ではありません。パートやアルバイト、派遣として他の薬剤師を一時的に雇ってもらう方法によって休みを取得できることがあります。

 

産休・育休の取得に積極的

 

ただ、最も重要なのは薬剤師の在籍人数というよりも職場の雰囲気です。求人先の職場が産休・育休に積極的でなければ意味がありません。

 

そのため、将来の結婚や出産のために転職を考えている人であれば、職場見学のときは現場の女性薬剤師に「実際のところ、どれだけ産休や育休を取得しているのか」を聞く必要があります。こうして、現場のリアルな声を拾い上げることが大切です。

 

時短制度の活用まで視野に入れるべき

 

ただ、職場環境として産休や育休のことを考えるのは普通です。本来、転職では5年後、さらには10年後のことまで見据えなければいけません。そのため、ママ薬剤師は時短制度まで視野にいれて求人を探すといいです。

 

子育てをするとなると、「いまより8割ほどの短い勤務時間」などで働く時短制度を活用するといいです。要は、17:00など早めに勤務を終わらせるなどの措置を取るのです。

 

もちろん、このときは時短制度を認めてくれる求人先の薬局や病院、ドラッグストアを探さなければいけません。法律上、時短制度は子供が3歳になるまで認める必要があります。しかしながら、子供が3歳になったときに時短勤務が打ち切られると非常に困るケースが多いです。

 

3歳で子供の世話から解放されるわけでもなく、現実的には小学校へ通い始めるまで面倒を見なければいけません。こうした現実を考えると、長く時短制度を認めてくれる薬局などを探す必要があります。ママ薬剤師が復帰するときであっても、求人先はよく吟味しなければいけません。

 

ここまで考えて転職や復職をする人はほとんどいないため、実際に子供が3歳になったときに困るようになります。こうしたライフプランまで含めて、働く先を考える必要があるのです。

 

そのため女性の場合、子供を産む前から「長く働き続けることが可能な求人先」を紹介してもらう必要があります。これは既にママ薬剤師であったり、こらから復職を考えている女性薬剤師であったりしても同様です。

 

求人票に載っていない情報を引き出してもらう

 

このとき、結婚・出産を理由にいまの職場を見直し、転職を検討しているのであれば、自分だけの力で転職先を探そうとすると失敗する確率が高くなります。

 

「産休・育休を本当に取得できるのか」「時短勤務をどこまで認めてくれるのか」を含め、求人票に載っていない情報を個人で引き出すのは不可能に近いからです。そのため、多くの人が転職サイトのコンサルタントを頼ることになります。

 

中途で採用された後、その人の給料が上がるのかそのままなのかは求人票に書いていないのと同じように、転職サイトなどの専門家に頼らないと引き出せない情報として産休・育休、時短制度があるのです。

 

それでは、転職サイトのキャリアコンサルタントに相談すれば成功するのかというと、必ずしもそうではありません。

 

キャリアコンサルタントは転職相談のプロとはいっても、その腕には個人差があります。同じ会社に売れる営業マンとダメ営業マンがいるのと同様に、良い条件で働ける求人を引っ張ってきてくれるコンサルタントに担当してもらわなければいけません。

 

産休・育休、時短勤務は求人票に載らない特殊案件である

 

前述の通り、産休や育休を心配する女性薬剤師であると、「子供が3歳になった後も時短勤務を認めてくれる職場」など、先のライフプランを見つめた上で求人を提案してもらう必要があります。さらに、扶養や家族構成などから、税金や健康保険に関することまで考えなければいけません。

 

ママ薬剤師にとって、産休・育休、時短勤務まで考えなければいけない求人は特殊案件です。そのため、求人票だけで決めると失敗する確率が高まるのです。

 

こうしたことを考慮した上で、敏腕コンサルタントにお願いする必要があるのです。

 

そのため、転職サイトは必ず複数に登録する必要があります。転職サイトに在籍するコンサルタントの腕はバラバラであり、良いコンサルタントなら問題ないですが、相性の合わない人が担当になるかもしれないというリスクを避けるために複数登録が必要です。

 

また、転職支援会社によって特徴が異なるため、これらを理解したうえでキャリアコンサルタントを活用しながら、産休・育休や時短制度まで含めて転職や復職を実現するようにしてください。複数の転職サイトを活用し、良いコンサルタントに当たれば質の高い求人を紹介してくれます。

 



薬剤師が転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイトを活用します。自分一人では頑張っても1〜2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉までしなければいけません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や薬局、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって「電話だけの対応を行う ⇔ 必ず薬剤師と面談を行い、面接同行も行う」「大手企業に強みがある ⇔ 地方の中小薬局とのつながりが強い」「スピード重視で多くの求人を紹介できる ⇔ 薬剤師へのヒアリングを重視して、最適な条件を個別に案内する」などの違いがあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。



注目の人気記事


・管理人による転職体験記

実際に私は転職サイトを活用して調剤薬局へ就職したことがあります。私が行った転職体験の様子や注意点なども含め、ありのままに公開したいと思います。
→ 管理人による転職体験記


・転職サイトを有効活用するには

転職を成功させるためには、転職サイト(紹介会社)をフル活用しなければいけません。そこで、具体的にどのように利用すればいいのかを解説します。
→ 転職サイトを有効活用するには


インタビュー記事:薬剤師の転職サイト


・ファルマスタッフ

女性薬剤師の転職:産休・育休の制度や時短勤務求人について

「求職者と求人企業(病院、薬局など)に必ず足を運び両方と会う」、「派遣薬剤師の求人に強い」などの強みをもつファルマスタッフさまへ取材しました。
→ ファルマスタッフのインタビュー記事


・ファーマキャリア

女性薬剤師の転職:産休・育休の制度や時短勤務求人について

薬剤師求人の中でも、「どこにも載っていない難しい案件」を探すことに特化した、オーダーメイド求人の発掘を行っているファーマキャリアさまへ取材しました。
→ ファーマキャリアのインタビュー記事


・ファーネットキャリア

女性薬剤師の転職:産休・育休の制度や時短勤務求人について

「全国どこでも面談を行う」「事前に企業へも訪問して様子を確認する」「転職後のフォローまで行う」など、アナログな部部にこだわり続け、ミスマッチ(転職での失敗)を極限まで低くしているファーネットキャリアさまへ取材しました。
→ ファーネットキャリアのインタビュー記事