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複数転職サイト利用し、薬剤師が病院へ転職成功させた体験談

 

薬剤師として転職を検討するとき、どのようにすればいいのか分からない人が多いです。一般企業から調剤薬局へ転職することがあれば、ドラッグストアから病院へ転職することもあります。

 

また、薬剤師として勤務する形態は正社員だけとは限りません。パート薬剤師はたくさん存在しますし、派遣社員として薬剤師勤務している人もいます。そこでどのような働き方を選択し、良い求人を探せばいいのかを把握しなければいけません。

 

このとき他の薬剤師がどう転職活動をしているのかを学ぶことが重要です。他人の成功例や失敗談を学ぶことで、自分に活かすことができるからです。

 

そこで私の友人の中に20代のうちに「病院(慢性期病院) → 薬局(派遣) →大学病院(派遣) → 病院(急性期病院:常勤薬剤師)」とさまざまな職場を経験した人がいました。彼にインタビューしたときの話をそのまま載せようと思います。今後の転職活動の参考にしてください。

 

※インタビュアー(私)は「管理人」と表記します。

 

慢性期病院のルーチン作業から急性期病院を目指す

 

・管理人
それでは始めますが、今回インタビューする人は私の学生時代の同級生S君です。薬学部で同じ研究室だったので一緒に学会発表をしたり、就職活動を頑張ったりした仲です。

 

その後、私は一般企業の薬剤師として就職することになりましたが、彼は東京で病院薬剤師になり、そこから転職サイト(転職エージェント)をいくつも活用するなどして、派遣をしたり再び病院で働き始めたりするようになりました。

 

そこで、そのときの経験を話してもらおうと思います。まずは、なぜ最初の職場を辞めようと考えたのですか。

 

・S君
前の病院を辞める原因は単純に慢性期の病院だったからです。

 

最初に入社したときは新卒だったので、病院であればどこも同じだと考えて東京の地元で以前からお世話になっていた病院に就職しました。ただ、慢性期病院なので処方内容が変わらず、Do処方(同じ処方内容)ばかりでした。

 

また、昔から処方内容が変わらないので同じ薬をずっと使用していることに慣れているからか、「なぜこの場面でこの薬が使われるのか」が非常に分かりづらかったです。さらに、一緒に働く同僚の薬剤師も「なぜこの場面でこの薬が必要なのか」を教えてくれる人もいませんでした。

 

そこでまだ20代ではあるし、より深い知識を身につけてスキルアップするために急性期病院を目指したことがキッカケです。

 

・管理人
でも、SNSを見ているといろんなところに旅行へ行ったり、派遣薬剤師をしたりしていますよね。いきなり急性期病院で働き始めたわけではないということですか。

 

・S君
急性期病院となると、基本的に大病院ばかりです。そういう病院は募集時期が決まっていて、例えば「3月以降でないと募集がかからない」など、いろいろ制約があります。

 

ただ、前の病院(慢性期病院)は早めに辞めたいと考えていたので、11月には辞めて3や4月に求人が出るのを待つことにしました。そこで、その間に海外旅行へ行ったり派遣へ登録して働いたりしたというわけです。

 

複数転職サイト利用し、薬剤師が病院へ転職成功させた体験談

カフェで取材したときの様子

 

派遣薬剤師ではさまざまな働き方がある

 

・管理人
なるほど。では、旅行の内容はさておき、派遣薬剤師はどのような案件があるのですか。また、どのように働いたのですか。

 

・S君
「派遣OK」の転職サイトに登録することになるのですが、このときは短期なのか長期なのかによって選べます。短期であれば、短ければ1日などの単発派遣があります。もちろん、1週間などの案件もあります。長期の派遣なら、3ヵ月や半年、1年、2年とさまざまですね。

 

派遣の案件は基本的に調剤薬局(または調剤併設ドラッグストア)ばかりなので、薬局へ派遣されることになります。私は急性期病院への転職を考えていたので、前職をやめて1ヵ月ほど旅行などで遊んだ後は3ヵ月調剤薬局で派遣をしていました。

 

・管理人
派遣薬剤師は薬局でどのような仕事をするのか、参考までに教えてもらってもいいですか。

 

・S君
基本は投薬と監査をすることになります。調剤はしません。薬局によって薬を置く棚の位置が異なり、棚の位置をわざわざ覚えられません。そこで調剤は他の人に任せ、ひたすら患者さんに薬の説明をしたり、調剤に間違いがないか監査したりするという仕事になります。

 

ただ、派遣で3ヵ月以上同じ職場で働く場合は調剤まで行います。私の場合も3ヵ月の契約だったので、1ヵ月ほど経過したら調剤を普通に行っていました。

 

これについては臨機応変に対応します。場合によっては派遣であっても医薬品の発注業務を手伝うこともあります。ただ、最初は投薬と監査だけというわけです。

 

・管理人
派遣薬剤師は薬局に来てすぐに行える仕事(投薬、監査)を手伝ってもらうわけですね。

 

そういえば、派遣で調剤薬局以外に大学病院でもわりと長く勤務していましたよね。また、確か急性期病院で働き始めたのは夏ごろでしたよね。3月や4月などに急性期病院の求人が出ると言っていましたが、何かトラブルがあったのですか。

 

・S君
実は急性期病院での内定が決まって4月に入社することになっていたけれど、事情は分かりませんが「7月以降の入社になる」となぜか伸びてしまいました。

 

そこで、残りの暇な期間を埋めるために再び派遣薬剤師をすることになって、このときはかなり大きい大学病院で働くことになったというわけです。

 

ただ、派遣で大学病院に入ったとしても病棟を含め重要な仕事を任せてくれるわけではなく、薬局での派遣と同じように基本は「その日から行える仕事」を行うことになります。

 

例えば私が派遣された大学病院では、私は粉薬の調剤ばかりを行っていました。小児に強い大学病院だったので、粉薬だけでもかなりの量になります。また、錠剤を粉砕して調整することもあります。こうした作業ばかりしていたため、大学病院の薬剤部で私は「粉の人」と認識されていました。

 

他には、機械が自動で薬を調剤してくれる装置があるのですが、これを袋に詰める作業を途中から行っていました。本来はパートの人が行う仕事ではあるものの、その人が休みの日は私がしていました。

 

急性期病院での働き方

 

・管理人
やはり、あくまでの派遣は「すぐに行える仕事」を任されるのが基本なわけですね。

 

では、急性期病院の面白みとしてはどのようなものがありますか。

 

・S君
以前の慢性期病院とは違って、急性期病院では検査値を見られます。例えば、検査値をもとにワーファリンがどのように減量されているのかなど、生データを見られるのでここから学べることが多いです。

 

これについては、慢性期病院や調剤薬局では学べません。一方、急性期病院では患者さんの様子が毎日変わり、薬の内容も日々違ってきます。その分だけ大変ですがスキルアップとしては最適です。

 

・管理人
では、いまの職場はどのような働き方をしていますか。給料体形から話してもらってもいいでしょうか。

 

・S君
ある程度の大きさの病院では、常勤職員と非常勤職員がいます。私の病院の場合、非常勤職員は「日給制+残業代」が基本です。「時給2250円で8時間労働」が基本であり、残業時は約1.25倍の時給2800円になります。これが常勤では月給制になるというわけです。

 

両者とも年収はほぼ変わらないものの、常勤職員ではボーナスが出て、非常勤職員ではボーナスが出ないのでその部分だけが変わってきます。ちなみに、保険についても常勤職員も非常勤職員も変わりません。

 

また、非常勤職員は月に18日しか働けないため、休みを調節する必要があります。ただ、常勤職員とは違って、非常勤職員はアルバイトを含め副業をしても問題ありません。そのため、非常勤職員をしながら派遣薬剤師をしている病院薬剤師は多いです。

 

なお、非常勤職員の扱いは病院ごとに違うので転職するときはあらかじめ調べておいた方がいいです。

 

・管理人
ちなみに、S君も最初は非常勤職員だったわけですよね。また、非常勤職員のメリットはあるのですか。

 

・S君
基本的に最初は非常勤職員として入ります。ただ、常勤職員の人が産休に入るなど、常勤職員の人が抜けると枠が空きます。そのときに試験を受けるなどして合格すれば常勤職員になれます。

 

このとき、非常勤職員は各病院で募集しているため、勤務できる病院を選べることが最大のメリットです。

 

一方で常勤職員になると団体に勤めることになります。例えば国立病院機構であれば、「関東信越エリアなら、どの病院で働くようになるのか分からない」などのように、団体に所属するとグループ内で異動があるので働く病院を選ぶことができません。

 

病院は基本的に単体で存在しているわけではなく、同じ系列のグループ病院であることが多いです。そのため、常勤職員になるとそれまで自分が働いていた病院にそのまま在籍できるかどうかは分からず、グループ内の病院であればどこで勤務するようになるのか分からないというデメリットがあります。

 

・管理人
非常勤と常勤では、そのような違いがあるのですね。そういえば、大病院では年齢制限があるといわれていますが、実際のところどうなのですか。

 

・S君
大病院で非常勤職員の年齢制限はないものの、常勤職員では年齢制限は40歳までです。

 

ある程度の年齢の人は使いづらいのと、行う業務が若い人とそこまで変わりません。業務内容が大きく違わないにも関わらず、年齢が高いとそれだけ給料が高いし、夜勤も頼みづらいです。そのため、常勤職員では年齢制限があるというわけです。

 

転職サイトは複数利用すべき

 

・管理人
このように多くの職場を経験してきたわけですが、転職サイト(転職エージェント)を活用して求人を見つけてきたわけですよね。

 

・S君
そうです。自分の場合は5社と複数の転職エージェントを活用して派遣薬剤師として働いたり、病院薬剤師の求人を見たりしていました。

 

・管理人
その中で転職サイトを活用するときのコツなどはありますか。

 

・S君
まず、一社だけ登録するのは絶対にやめておくべきということです。私のように3つ以上は必ず登録して比較検討しなければいけません。

 

例えば、私は大手の薬剤師転職サイトに登録したのですが、そこの担当コンサルタントが最悪でした。病院に転職したいと言っているにも関わらず、最初に紹介されたのがなぜか薬局でした。この薬局は東証一部にも上場している、薬剤師であれば誰でも知っている大手チェーン薬局です。

 

「履歴書をもってきてください」とだけいわれ、東京駅にある薬局の本社に連れていかれたのですが、その転職エージェントは薬局の採用担当者と既につながっているのか、終始ペコペコしていました。

 

そこで、薬局ではなく病院を紹介してほしいことを強く言ったのですが、次に紹介された病院は雰囲気がよくありませんでした。薬剤師の在籍人数が少なく、年齢の若い人がおらず、言葉は悪いですがメンバーも暗そうな人ばかりでした。

 

また、薬剤部が地下にあったので太陽の光が入らず物理的にも常に暗いです。結局のところ、一緒に働く人や環境が悪そうなのでその求人は断ることにしました。

 

さらにこの転職エージェントはすぐに転職するように決めようとするので、お金目的で転職支援している雰囲気がかなり感じられました。

 

もちろん、大手の転職サイトなのですべてがこのような人ではないはずですが、このときはさすがに「担当コンサルタントのチェンジを行えないのか」と思ったものです。

 

・管理人
それは大変でしたね。そうしたリスクを避けるためには、複数社の転職サイトを活用する必要があるというわけですね。

 

・S君
そうです。私が実際にいくつもの転職サイトを活用して思ったのは、一社だけの転職サイトの利用はリスクでしかないということです。

 

ただ、良い転職サイトもあります。その転職サイトからは、薬剤師の数は少ないものの新設病院で設備も新しい、東京都内にある300床以上の急性期病院を紹介してもらいました。

 

ただ、新設病院なので薬局長は2年目です。以前の病院で既に急性期病院での経験があればスピード出世できて良さそうだったのですが、少ない経験の中でそうした新設病院で働くことになるのがリスクだと感じてしまったのです。

 

そこで自分が思っている不安を転職サイトのコンサルタントに伝え、再び病院を紹介してもらいました。そうして施設基準や同僚薬剤師の雰囲気などを踏まえ、いまの病院へ転職することに決めたというわけです。

 

ただ、前述の通りなぜか入社を4月から7月以降に延ばされたので、その間は派遣薬剤師をしていました。

 

・管理人
良い転職サイトを活用すれば、満足のいく求人に巡り合えるというわけですね。ちなみに、いまの職場は働きやすいですか。

 

・S君
かなり環境はいいと思います。休みがしっかりしており、当直あけであれば一週間の旅行もできます。有給を活用する必要はあるものの、社会人で7連休できる職場は珍しいです。

 

また、サービス残業はあるもののブラックというわけではありません。病院の規模も大きく、設備はしっかりしています。

 

・管理人
充実して働けれているようで何よりです。ちなみに、もう転職する予定はないってことでいいですか?

 

・S君
将来はわからないですね。いまは独り身で結婚していないから、好きなようにできます。ただ、家族が増えて養わないといけないとなると、正直いまの給料では無理です。知っている通り、病院薬剤師の給料は低いですから。

 

大病院の薬剤師の場合、調剤薬局やドラッグストアで働くだけで年収アップは可能ですが、そのときはある程度の年収をもらえる薬局を探そうかなと考えています。

 

・管理人
確かに、若いときは自分の好きなようにしても問題ないですが、支えるべきものができると考え方を変えなければいけませんね。

 

それでは、これから転職サイトなどを活用して求人を探し、転職活動を進めようとしている同じ薬剤師に対して注意すべき点などのメッセージはありますか。

 

・S君
転職するときはいろいろ比較した方がいいです。例えば前述の通り、転職サイトに一社だけ登録するのではリスクが高いです。必ず複数の転職エージェントを活用し、どの人が本当の意味で自分の転職活動を支援してくれているのかを見極めるといいです。

 

逆にいえば、「すぐに転職先を決めようとする」「希望通りの求人を紹介してこない」「態度が悪い」などの転職エージェントとは付き合わないようにするといいです。どのコンサルタントが担当になるのかは運しだいなので、このリスクを避けるために複数サイトへの登録が必要です。

 

そして、意外と薬剤師の働き方はたくさんあることを理解するといいです。

 

例えば派遣であれば、派遣先の薬局で良い関係を構築できればそのまま就職できます。最初は派遣から入り、内部事情を知った後で正社員になるのも問題ありません。気持ちよく働くためには人間関係が重要だからです。

 

もちろん派遣を勧めているわけではなく、多くの人は正社員やパートなどでの転職がほとんどなので、「こうした働き方もある」という選択肢の一つとして考えてもらえばと思います。

 

・管理人
それでは、貴重な話をありがとうございました。Sくんは多くの働き方を経験しているので、その内情が分かって非常に有意義でした。

 

・S君
こちらこそ、ありがとうございました。少しでも他の薬剤師のキャリアアップに貢献できるならうれしいです。

 

 

 

実際に他の薬剤師がどのように考えて転職を実現させているのかを知れば、自分がどう動けばいいのか分かるようになります。

 

今回は主に病院薬剤師を基軸に派遣薬剤師の実情や転職サイトの活用法などをインタビューしていきました。これらの情報を参考にして、満足のいく転職を実現させてください。

 



薬剤師が転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイトを活用します。自分一人では頑張っても1〜2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉までしなければいけません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、病院や薬局、その他企業との交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって「電話だけの対応を行う ⇔ 必ず薬剤師と面談を行い、面接同行も行う」「大手企業に強みがある ⇔ 地方の中小薬局とのつながりが強い」「スピード重視で多くの求人を紹介できる ⇔ 薬剤師へのヒアリングを重視して、最適な条件を個別に案内する」などの違いがあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。



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