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役に立つ薬の情報~専門薬学

子供の医療費無償化の無駄

 

 小児医療が崩壊しやすい理由
医療費無償化の問題として、必ず生活保護受給者の話が問題になります。生活保護費の半分が医療費であり、これは医療負担がないために安易な受診を招いているからです。生活保護の話は極論かもしれませんが、一般の方にも同じような医療費の無駄が身近な問題として起こっています。

 

例えば、自治体にもよりますが子育て支援の一貫として、子供の医療費を無料にしている地域があります。これによって子供の数が増加している場合もあるため、政策としてある程度の成功をおさめています。

 

しかし、生活保護受給者でモラルハザードが問題となっているのと同じように、たいした症状でなくても無料であるために医療機関に子供を受診させようする親が増えてしまっている実態があります。これが、コンビニ受診に繋がります。

 

通常の時間外診療ではコストが高くなりますが、無料なのでそのような意識は全く働きません。そもそも、時間内で何とかやりくりしようという考えがないのです。

 

熱を抑えるために薬局で薬を購入すれば数千円かかりますが、医療機関を受診して専門家から指導を受けながら薬をもらうのであれば無料です。こうなれば、誰でも後者を選びます。それがたとえ時間外でも大病院でも関係ありません。

 

これによって医療機関が忙しくなって疲弊し、小児医療が崩壊していきます。政治家が選挙に当選するために医療費無償化を掲げるのは聞こえが良いですが、その裏には大きな無駄が隠されています。

 

 「一律無料」を廃止すれば問題を解決できる
私の知り合いのある薬剤師はまさに子供の医療費が無料となっている地域で働いており、その薬局の隣には保育所があります。

 

この保育所の先生が園児を連れて薬局へ来ることがあるらしいのですが、この時に「問題はないのですが、ちょっとお腹が痛いようなので受診させました」といわれることが頻繁にあるようです。

 

医師の診断を受けて処方せんを持っているために断るわけにもいかず、そのためにわざわざ整腸薬だけを調剤するとのことです。ここに、大きな無駄があります。無料によるモラルハザードが安易な受診を促してしまうのです。

 

このように言うと、「弱者の切り捨てだ」と反論する人がいます。ただ、私は全ての子供に対して一律に医療費無償化を実施するべきではないと言っているだけです。

 

医療に関していえば、「難病のために入院や通院が必要な子供」と「重い病気をもってなく、風邪などの軽い症状で受診する子供」の2種類がいます。前者の例として小児がんなどがあり、医療費も高額になりますし医療費無償化を実施しても異論はないと思います。

 

しかし、後者の場合は3割負担でも問題ないですし、時間外での受診は当然のように割高にしてもよいはずです。軽症患者まで一律に無料にしているために大きな無理が生じています。

 

一律な医療費無償化を廃止することで無駄な医療費を削減できれば、例えば慢性骨髄性白血病の患者さんなど本当に困っている人達の医療費にまわすことができるはずです。

 

確かに子供は弱者かもしれませんが、生活保護受給者と同じようにモラルハザードが起こっているため、全て無料にする必要はありません。現在は医療費が膨れ上がっているとはいっても、大きな無駄を垂れ流している状態です。まずは無駄を改善し、本当に必要な人に限られた医療財源を使わなければいけません。

 

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