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役に立つ薬の情報~専門薬学

配合錠の意味

 

医薬品の特徴として、「1つの純粋な物質だけを含んでいること」があります。「添加物を含んでいるではないか」と言われそうですが、添加物は建前上「薬としての効果を発揮せず、何も作用を示さない」となっています。そのため、一応は1つの医薬品に含まれる成分は1つだけとなっています。

 

ただし、例外もあります。医薬品には「配合錠」と呼ばれる種類の薬があり、文字通り数種類の薬が配合されています。

 

医薬品によっては、この配合錠がとても重要な意味を帯びるようになります。

 

 配合錠にする意味
例えば、エイズの原因ウイルスとしてHIVがあります。エイズを抑えるために抗HIV薬を使用しますが、この時にHIVに対抗するために数種類の薬を服用しなければいけません。そのため、薬を飲む数がどうしても多くなってしまいます。

 

もし1つでも薬を飲み忘れてしまえば、適切に病気を治療できなくなります。抗生物質が効かない菌を耐性菌と呼びますが、薬の飲み忘れによって抗HIV薬が効かなくなくなる「耐性ウイルス」が発生する確率も高くなります。

 

これを解決するため、いくつもの抗HIV薬を配合錠として1つにまとめた薬があります。この薬1つだけでエイズを抑えることができるため、患者さんとしても服用しやすくなります。

 

それまでは何種類もの薬を朝・昼・夕とそれぞれ異なるタイミングで服用しなければいかなかった状態から、例えば1錠を1日1回服用するだけで済むようになります。このような意味で配合錠を使用します。

 

そして、この配合錠がジェネリック医薬品対策になることもあります。

 

 新薬メーカーによるジェネリック医薬品対策
単なる医薬品の場合は特許切れにより、ジェネリック医薬品がいくつも発売されるようになります。しかし、2つの成分を組み合わせた配合錠では、ジェネリック医薬品として発売されていないケースが多いです。

 

これら配合錠が使用されている分野として、高血圧の市場があります。高血圧の治療を行うとき、多くの場合で高血圧治療に関する2つ以上の薬を併用します。

 

そこで、作用機序の異なる高血圧治療薬を配合錠として予め2つ組み合わせておきます。これによって、薬を服用しやすくします。

 

配合錠として高血圧治療薬が処方されたとします。この時、処方された配合錠に関するジェネリック医薬品がまだ発売されていなければ、必ず先発医薬品が調剤されることになります。

 

なお、配合錠の中でも抗HIV薬で出した例では、配合錠によって大きな意味があることを理解できます。それに対して、今回の高血圧治療薬の配合錠に関しては「医療上、本当に必要性があるのか」という事も言われています。

 

ちなみに、高血圧の配合錠であればその分だけ値段が安くなります。将来は変わるかもしれませんが、配合錠にすることで元々の値段よりも1~3割程度、値段が安くなった上で販売されます。そのため、配合錠はジェネリック医薬品と同じように、安い値段で薬を購入することが出来ます。

 

なお、このような配合錠の発売は特許切れが近くなると行われやすい傾向にあります。

 

先発医薬品の売り上げを守るために行っている事ですが、これに関しては「医療上の必要性」も考慮して議論していかなければいけない問題かもしれません。

 

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