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麻酔薬の作用

 

痛みはとてつもない苦痛を伴います。

 

痛みは「これ以上無理をしたらいけない」という意味で、とても重要なシグナルです。しかし、医療行為をする上で、痛みはやっかいなものになります。

 

そのため、麻酔が必要になります。麻酔をすることで、痛みをほとんど感じることなく医療行為を行うことができるようになります。

 

それでは、麻酔薬がどのようにして作用しているかを解説していきたいと思います。なお、麻酔薬には次の二種類があります。

 

 ・全身麻酔薬

 

 ・局所麻酔薬

 

 全身麻酔薬
そもそも私たちはどこで痛みを認識しているのでしょうか。実は、私たちは脳によって痛みを認識しているのです。余談ですが、匂いや視覚も脳で認識しているのです。

 

これさえ理解できれば、後は簡単です。麻酔作用を得るためには、脳の働きを抑えてしまえばいいのです。

 

脳が活発に活動しているから、痛みを感じるのです。それでは、脳の活動を抑えればよいという単純な考えです。

 

これによって意識はなくなり、痛みを感じなくなります。眠っている状態とは異なり、ゆすったり叩いたりして起こそうとしても起きることはありません。

 

 局所麻酔薬
局所麻酔薬では、一部分だけに麻酔効果を発揮させます。そのため、たとえ腕に局所麻酔を施したとしても、脚をつねれば当然痛みがあります。

 

「痛みは脳で認識する」ということを前述しました。それでは、この痛みの感覚はどのようにして脳まで運ばれるのでしょうか。

 

この痛みのシグナルは神経によって運ばれます。もし腕が痛ければ、腕から痛いというシグナルが発せられ、神経を介して脳に到達することで「腕が痛い」と認識するのです。

 

局所麻酔薬ではこの痛みのシグナルを途中でシャッドダウンします。「痛い!!」と感じる場所よりも脳に近い場所の神経を麻痺させ、これによって部分的に痛みを感じなくさせるのです。

 

 局者麻酔薬の作用

 

このようにして麻酔薬は作用するのです。

 

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