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| 医薬品の話 | ||||||||
細菌が耐性を獲得するには細菌が耐性を獲得するには次の5つの機構が考えられます。・薬剤排出ポンプの獲得 ・薬剤作用部位の変化 ・作用部位までの薬の透過性低下 ・抗生物質を不活性化する酵素の獲得 ・抗生物質によって不活性化される酵素の代替酵素 以下にそれぞれの機構について説明していこうと思います。また、耐性菌のことが分からない人は、まず最初に「抗生物質が効かない!!」を読んで理解してください。 薬剤排出ポンプの獲得 薬剤排出ポンプは「抗生物質が効かない!!」でも記述した内容です。 細菌の中には抗生物質が来ても、それを外に出すポンプをもっている菌がいます。そして、このポンプを薬剤排出ポンプといいます。 特定の薬剤だけを排出するだけならまだいいのですが、さらに悪いことに不特定多数の薬剤を細胞外に排出するポンプをもつ菌もいます。このポンプが多剤排出ポンプです。 院内感染などで特に問題となる緑膿菌は、もともと多くの抗生物質に対して耐性があります。これは、緑膿菌が多剤排出ポンプをもっているからです。(緑膿菌の自然耐性) 薬剤作用部位の変化 薬というのは特定の部位に作用します。ある抗生物質はタンパク質合成を阻害したり、またある抗生物質はDNAなどの遺伝子合成を阻害したりとその作用はさまざまです。 また、薬は少し構造が違うだけでも効果がなくなってしまったり、毒物に変化したりしてしまいます。「サリドマイド薬害事件」がその良い例かもしれません。 「薬の構造が少し違うだけで作用しなくなる」ということは、「薬の作用する部分が変化しても、薬が効かなくなる」と考えても良いはずです。 ![]() もし抗生物質の作用部位の構造を細菌が変えたら、もうその抗生物質は効かなくなります。 作用部位までの薬の透過性低下 前述の通り、抗生物質は細菌の特定の部位に作用します。そして、作用するためには抗生物質がその場所まで到達しないといけません。作用部位に薬剤が到達しなければ、その薬は効きません。 そのため、細菌が作用部位まで薬を来なくさせるように変異してしまうと、その抗生物質は効かなくなります。これによって、耐性を獲得します。 抗生物質を不活性化する酵素の獲得 この考えは、ただ単純に「抗生物質を無効化すればよい」という考えです。 抗生物質が存在するから、細菌は死ぬのです。つまり細菌からしてみれば、自分を殺そうとする抗生物質を無効化してしまえばいいのです。 例えば、ペニシリンを分解する酵素にペニシリナーゼがあります。ペニシリナーゼをもっている細菌にペニシリンは効果がありません。 抗生物質によって不活性化される酵素の代替酵素 この考えは、「抗生物質を不活性化する酵素の獲得」とは少し考え方が異なります。 例えば、タンパク質の合成を阻害する抗生物質があるとします。タンパク質の合成が阻害されると、菌は増殖することができません。 これでは困るので、抗生物質が阻害する経路とは異なる方法でタンパク質を合成しようとするのです。つまり、タンパク質の合成経路を新たに増やすのです。 これで細菌は抗生物質によってある経路を阻害されても、それに変わる経路によって生きのびることができます。 |
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