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  抗生物質が効かない!!

現在、世界中で抗生物質の効かない細菌が発生しています。これでは薬は効果を発揮しません。私たちはこの現実を知り、対応していかないといけません。

 抗生物質が効かない
もし、抗生物質が効かなくなったら…と考えたことはありませんか。「まさか!!」と思うかもしれませんがそのまさかです。実際にこのことは起きています。

みなさんは耐性菌という言葉を聞いたことはありませんか。私たちは病気にかかると抗生物質を飲み、この抗生物質が体の中の菌を殺してくれます。

キニーネというマラリアに効く有名な薬があります。今、この薬が効かないマラリアが世界中で発生しています。

新薬だからといってどんどん使用すると、それだけ耐性菌が発生する可能性が高くなります。これは医師が抗生物質をすぐに処方してしまうのも問題ですが、私たちが「抗生物質を絶対に処方してほしい」と思うことにも問題があります。

そのため耐性菌のことをきちんと考え知識がある医師でさえ、私たちのこの考えにより、抗生物質を必ず処方せざるを得ない状況になっています。

 成長促進剤
成長促進剤を知っていますか。簡単に言えば動物の食料の中に抗生物質が入っています。

「耐性菌は必ず病院から発生する」とあなたは勝手に思っていませんか。

抗生物質の中に「絶対に耐性菌が発生することはない」と言われた薬にバンコマイシンと呼ばれる薬があります。今までこの薬は最後の手段として使われてきました。

しかしある日、デンマークの牛からバンコマイシンに耐性があるバンコマイシン耐性菌(VRE)が検出されました。もちろん食料の中にバンコマイシンは入っていませんがバンコマイシンの構造と似た物質が成長促進剤として入っていました。

少し驚きましたか?農場からでも世界で最も恐ろしい菌の一つが発生することもあるのですよ。このことも耐性菌が発生する可能性を高くしています。

私たちは抗生物質漬けの牛を食べているのです。

なお、ヨーロッパではこのことから成長促進剤の完全禁止の方向へ向かっています。


話は変わりますが、結核の患者数は抗生物質により減少傾向にありました。しかし、最近では患者数が増加傾向にあります。

あなたは、これが何を意味するか分かりますか?1つの理由はエイズです。そして、もう1つの理由は…言わなくても分かりますね。

 結核患者数推移

 耐性菌に立ち向かう
私の大学にまさにこの耐性菌の研究をしている人がいます。

耐性菌といっても多剤耐性菌です。多剤耐性菌とは多くの抗生物質が効かない耐性菌のことです。

多剤耐性菌は抗生物質を外に放出するためのポンプをもっています。これを多剤排出ポンプといいます。

耐性菌に打ち勝つためにはどうすればいいか。それは耐性をもつ機構を阻害することです。

例えば、この排出ポンプの作用を阻害することです。もちろん、これは耐性菌に対抗する一つの方法でしかありません。

 薬剤排出ポンプ

しかし、このように耐性菌に対抗する薬を開発しても、いつかはその薬に対する耐性菌が必ず発生してしまいます