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  気になる医薬ニュース

  ES細胞(捏造問題)

ES細胞は拒絶反応のない組織を作ることができると言われ、注目されています。

2005年11月〜2006年1月頃に再生医療の分野で大きなスキャンダルが起きました。これが元ソウル大学の黄(ファン)教授の論文捏造問題です。

当時、チンパンジーなどの高等な動物でさえまだES細胞が確認されていないのに、ヒトのES細胞を作ることに世界で始めて成功したと言われていたのがソウル大学のファン教授でした。しかし、これは作れていないのにES細胞を作ったというウソでした。

もちろんこれは許すことはできない問題です。

 臓器移植
あなたならどうしますか?あなた自身やあなたの子供のある臓器が全く機能しないとしたら…

今の医学の回答なら臓器移植だと思います。臓器移植は主に脳死の人の臓器を提供してもらいます(生存している人から臓器を提供してもらう方法もあります)。脳は死んでいるが、他の臓器は正常な状態。この状態が脳死です。

もし、臓器移植をしたとしても拒絶反応が起こります。これはもともと自分の臓器でなく他人の臓器なので、拒絶反応がでるのは仕方がないことです。

もし、拒絶反応がでなかったら…と学者は考えました。「拒絶反応は他人の臓器を移植したものだから起こるのであり、もしこれが自分の臓器なら拒絶反応はでないはずだ」と、どこかのえらい人が考えだして再生医療の分野が発展していったのです。

 再生医療(幹細胞)
再生医療という言葉を聞いたことがあると思います。臓器が損傷したときや機能しなくなった時に、その臓器を再び機能する状態に蘇らすことを目的とするのが再生医療です。

母親にある卵細胞は受精すると脳や心臓、肺など様々な臓器を形成し人間の形を作っていきます。たった一つの細胞である卵細胞が私たち全ての体の元になるわけです。

心臓の細胞は分裂しても心臓の細胞になり、肺の細胞なら分裂しても肺の細胞になります。しかし、卵細胞は最初から肝臓や肺の機能をもっているわけでなく、細胞分裂するうちにその機能を獲得していきます。

ある程度細胞分裂した卵細胞は心臓や肺などの臓器を形成します。そのときこの細胞は心臓になる細胞、あの細胞は肺を形成する細胞と方向づけます。

つまり、卵細胞はどんな臓器にでもなれるわけです。

この「ある細胞が様々な組織や臓器に変化すること」を分化すると言い、この様々な細胞に変化できる細胞を幹細胞と言います。

 ES細胞
様々な細胞に分化できる幹細胞の中でも特に能力の高いと考えられている細胞をES細胞といいます。

このES細胞は受精卵からとりだされます。そして、ES細胞をコントロールして様々な組織を作ります。

しかし、そのまま臓器を作って移植しても拒絶反応は起こりますなぜなら、受精卵からとりだしたES細胞は他人のものだからです。

そこであらかじめ受精卵の核を自分の細胞から取り出した核と交換しておきます。つまり、DNAの情報を自分のものに置き換えます。こうすることで育った組織は自分の組織と同じとなり、拒絶反応が起こらないと考えられています。

 

現在ではこのES細胞は世界中で研究が進められています。ニュースでよく「倫理的な問題」と聞きますが、これは受精卵を使用するので「赤ちゃんを殺して使用することと同じ」などの様々な問題があるからです。