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役に立つ薬の情報~専門薬学

パーキンソン症候群(パーキンソニズム)

 

脳内の細胞に異常が起こることでドパミンが減少し、パーキンソン病を発症します。このパーキンソン病は原因が明らかでなく、発症要因を特定することが困難です。

 

しかし、中にはパーキンソン病のような運動障害を有しているが、その原因が明らかである場合も存在します。このような場合、パーキンソン病とは区別してパーキンソン症候群と呼ばれます。

 

このパーキンソン症候群としては、主に「脳血管障害性パーキンソニズム」と「薬剤性パーキンソニズム」の二種類があります。

 

 脳血管障害性パーキンソニズム
パーキンソン病では脳内に存在する黒質の細胞が減っています。この黒質はドパミンを作る働きをしますが、パーキンソン病患者ではこの黒質の細胞が減少しています。

 

黒質は脳の一部であり、黒質のより大きい分類として大脳基底核があります。黒質以外にも線条体や視床下核、淡蒼球などを含めると大脳基底核となります。

 

 大脳基底核と黒質

 

脳血管障害の種類として、脳の血管が詰まってしまう脳梗塞があります。この脳梗塞が大脳基底核で発症すると、当然ながら黒質の細胞にも大きなダメージを与えてしまいます。

 

つまり、脳血管障害が起こることによって黒質の細胞が減少し、ドパミンの量が減ってしまいます。これによって、パーキンソン病のような運動障害を発症してしまいます。

 

これが、脳血管障害性パーキンソニズムです。

 

 脳血管障害性パーキンソニズム

 

 薬剤性パーキンソニズム
医薬品の副作用によってパーキンソン病のような症状を表すものとして薬剤性パーキンソニズムがあります。

 

パーキンソン病はドパミンの減少によって発症することから分かる通り、薬剤性パーキンソニズムは「ドパミンを減らすように作用する薬」で起こりやすいことを理解できます。

 

例えば、統合失調症治療薬の副作用として薬剤性パーキンソニズムがあります。

 

統合失調症は脳内のドパミンが過剰になっています。そのため、この状態を改善するために薬によって脳内のドパミン量を抑える必要があります。これによって、統合失調症の症状を改善します。

 

しかし、統合失調症治療薬(抗精神病薬)によってドパミンが抑えられすぎてしまうと、今度はパーキンソン病のような運動障害が表れることもあります。

 

このように、ドパミンの作用を抑える薬によってパーキンソン病のような運動障害を誘発することがあります。この種類の薬としては統合失調症治療薬や抗うつ薬、制吐薬などがあります。

 

これら統合失調症治療薬や抗うつ薬の共通点として、「どれもドパミンの作用を抑える」という事があります。

 

 薬剤性パーキンソニズム

 

なお、パーキンソン病そのものを発症した場合は治ることはなく、一生付き合っていく必要があります。

 

しかし、薬剤性パーキンソン症候群は薬の副作用によって発症するため、薬の服用を中止すればパーキンソン病のような運動障害から回復することができます。

 

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