糖尿病の治療(食事療法・運動療法)
糖尿病の治療を行う場合、1型糖尿病患者では薬物療法としてインスリン注射が行われます。しかし、生活習慣が問題であるために発症する2型糖尿病の場合、薬ではなくて食事療法や運動療法が基本となります。
食事療法
食事を行う上で重要な点としてはカロリー計算があります。一日のエネルギー摂取量の計算式としては以下のようなものがあります。
このときの生活における生活活動強度と身体活動量の表を下に記します。
例えば、身長170cmで軽労作の状態であると一日のエネルギー摂取量は「30×(1.7×1.7×22)=1907kcal」となります。
このとき、食品交換表を活用して食事内容をコントロールすることも可能です。食品交換表では、食品を六個のグループに分けた後に80kcalを1単位として計算します。例えば、一日のエネルギー摂取量を1600kcalに抑えたいならば20単位となります。
つまり、食品交換表での20単位までなら一日の中で摂取しても良いカロリーであり、それぞれの単位を見ることで他の食品へ交換することも可能です。
食品交換表で1単位が80kcalである理由ですが、魚一切れやバナナ一本など食品一品のカロリー量が80kcal前後であることが多いためです。
ただし、現実問題では食品交換表を使用することは難しいです。最初はやる気があっても、ほとんどの人は途中から怠けてしまいます。そのため、持続的に食事療法を続けられる方法を行うことが大切です。
そのため、以下の事を心がけるようにします。
・間食を避ける(ジュース、菓子・饅頭、栄養ドリンク等)
・アルコールを控える
・食事から摂取するエネルギー量を減らす(脂質を減らす)
・栄養のバランスを考えて、腹八分目まで食べる
食事療法を長続きさせるためにも、これらの事を意識して実行できれば糖尿病の症状を大きく改善させることができます。
運動療法
糖尿病を改善するためには食事療法の他にも運動療法が行われます。運動療法を行うことで、インスリンの働きを改善して血糖値を低下させることが可能となります。
肥満の状態であると、脂質を溜め込むための肥満細胞が肥大化しています。この状態であると、インスリンが効きにくくなる状況(インスリン抵抗性)へと陥ってしまいます。これによって、また糖尿病が悪化するという悪循環が繰り返されます。
そのため、体重を落としてインスリンの働きを改善するという意味でも運動療法は重要となります。なお、このときの運動療法は有酸素運動です。
有酸素運動とは、酸素を使いながら続ける運動のことです。例えばウォーキングやテニス、サイクリングなど、息が上がらない程度に30分以上続けることが必要です。
運動する時間がない場合であれば、日常生活の中での活動量を増やすことも重要です。例えば、以下のようなことがあります。
・エレベーターではなく、階段を使う
・車ではなく自転車を活用する
・床そうじ、庭そうじなどを行う
工夫を行えば、普段の生活の中でも運動療法を行う方法はいくらでもあります。
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