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役に立つ薬の情報~専門薬学

認知症患者に対する周囲の人の接し方

 

必ず症状として表れる認知症の中核症状とは違い、周辺症状は「その人に対する接し方」によって症状が大きく異なります。つまり、周辺症状は日々のストレスによるものが大きいです。

 

認知症患者は「忘れること」によって、日々の大きな不安を抱えています。これに、周囲からの好意・やさしさが加わると、「安心感」を得ることができます。認知症患者にとって、この「受け入れられている」という安心感が重要なのです。

 

 

 

配偶者や介護者はどうしても、記憶など失われていくものに捉われがちとなります。そして、中には「認知症だから、何も感じないだろう」という誤解が生まれることもあります。

 

しかし、実際にはそうではなく認知症の患者さんは健常人と同じように目で視て、耳で聞き、相手の感情を読み取っています。言葉などが不自由になるほど、その場の雰囲気や相手の表情などに敏感になります。

 

認知症患者の方は記憶の障害によって、「過去→現在→未来」と繋げて考えることができません。過去や未来が分からないため、心に大きな不安ができてしまいます。

 

 

 

認知症の方が認識できるのは「現在」に関してのみです。これを理解することがとても重要になります。そのため、「昨日も言ったでしょ!!」と怒ったとしても、認知症の患者さんは過去と現在を繋げることが難しいので意味がありません。

 

未来のことに対して怒ることも同じです。

 

認知症患者の方に「大切なのは現在である」という事を認識せずに叱ってしまうとします。すると、不安感だけではなくうつ状態や攻撃的行動、徘徊などの周辺症状が表れやすくなってしまいます。

 

周りの人が認知症に関してきちんと理解することは、最も大切なことの一つです。

 

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