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役に立つ薬の情報~専門薬学

温清飲の効能:生理不順、更年期障害、神経症、湿疹・皮膚炎

 

生理不順(月経不順、月経困難)や更年期障害など、女性特有の疾患が存在します。このときはイライラや不眠、不安などの神経症があったり、皮膚が乾いてカサカサしてしまったりすることがあります。そこで、これらの症状を緩和する漢方薬として温清飲(うんせいいん)が知られています。

 

温清飲には、血液の流れを改善し、ホルモンバランスを整える作用があります。これにより、生理不順や神経症、乾燥肌(アトピーなど)を改善させます。

 

 温清飲(うんせいいん)と体質
漢方薬では、その人の見た目や症状を重要視します。検査値だけではなく、患者さんの様子から「どの薬を使用するのか」を決定するのが漢方薬です。温清飲であれば、次のような人が有効です。

 

 ・体力が中等度
 ・皮膚はカサカサして色つやが悪い
 ・のぼせがある

 

このように、乾燥肌の人に温清飲が使用されます。月経不順や月経困難、更年期障害に用いられることから分かる通り、温清飲はどちらかというと女性向けの漢方薬です。

 

また、アトピー性皮膚炎では皮膚がカサカサと乾燥してしまうことがあります。そこで、このような湿疹・皮膚炎にも温清飲が用いられます。なお、漢方の古典である「万病回春(まんびょうかいしゅん)」に温清飲が記載されています。

 

 温清飲の作用
生理不順や更年期障害、乾燥肌などに用いられる温清飲には、生薬(しょうやく)と呼ばれる天然由来の成分が含まれています。これら生薬としては、以下の8種類が配合されています。

 

 ・当帰(とうき)
 ・川芎(せんきゅう)
 ・芍薬(しゃくやく)
 ・地黄(じおう)
 ・黄芩(おうごん)
 ・黄柏(おうばく)
 ・黄連(おうれん)
 ・山梔子(さんしし)

 

漢方薬の中でも、四物湯(しもつとう)と黄連解毒湯(おうれんげどくとう)の2つを合わせた漢方処方が温清飲です。四物湯には、体を温めて貧血を改善させる「温性」の働きがあります。また、黄連解毒湯は熱を冷ます「清熱作用(解熱鎮痛作用)」が知られています。

 

「温」と「清」の働きを有することから、温清飲と呼ばれています。この2つの作用によって体を過度に冷やすことなく、のぼせ状態を改善させることができます。

 

 温清飲の使用方法
温清飲を投与するとき、成人では「1日7.5gを2~3回に分けて、食前または食間に経口投与する」とされています。食間とは、食事中という意味ではなく、食事と食事の間を意味します。つまり、食後から2時間経過した、胃の中が空の状態を指します。

 

慎重に投与すべき人としては、「著しく胃腸の虚弱な人」「食欲不振、悪心、嘔吐のある人」「発汗傾向の著しい人」などがいます。これらの人に投与すると、症状の悪化を招く恐れがあるからです。

 

これら温清飲としては、

 

 ・生理不順(月経不順、月経痛など)
 ・血の道症
 ・神経症(不眠、不安など)
 ・湿疹・皮膚炎(アトピー性皮膚炎など)
 ・のぼせ

 

などの症状に有効です。「血の道症」とは、妊娠・出産、更年期などによってホルモンバランスが崩れ、精神不安やいらだちなどの症状を有する状態を指します。

 

このような特徴により、皮膚の色つやが悪く、のぼせる人に対して使用され、生理不順や神経症、アトピーなどの皮膚疾患に対して用いられる漢方薬が温清飲です。

 

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