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役に立つ薬の情報~専門薬学

芍薬甘草湯の効能:こむら返り(筋肉のけいれん)

 

多くの場合、病気の治療では西洋薬を用います。ただ、中には漢方薬を最初に用いる(第一選択薬にする)ことで、症状を抑えようとすることがあります。このような漢方薬としては、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)が有名です。

 

芍薬甘草湯は急に筋肉がけいれんを起こしたときに使用されます。難しい言葉では、これを「こむら返り」といいます。一般的な言葉では、「足がつる」と表現されます。

 

 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)と体質
漢方薬では、その人の見た目や症状を重要視します。検査値だけではなく、患者さんの様子から「どの薬を使用するのか」を決定するのが漢方薬です。ただ、芍薬甘草湯では漢方薬に特有の「体質(証)によって使い分ける」ことに対して、あまりこだわらずに使用できます。

 

芍薬甘草湯は「痛み」に対して利用されます。足のけいれんだけでなく、筋肉の急激なけいれんであれば、筋肉・関節痛や胃痛、腹痛にも使用されます。

 

漢方の原典である傷寒論(しょうかんろん)にも載っている漢方薬が芍薬甘草湯であり、現在でも多く処方されている薬です。

 

 芍薬甘草湯の作用
芍薬甘草湯には「生薬(しょうやく)」と呼ばれる、以下にある2種類の天然由来の成分が含まれています。

 

 ・芍薬(しゃくやく)
 ・甘草(かんぞう)

 

この単純な組み合わせにより、筋肉けいれんに効果を有する薬として作用するのです。芍薬と甘草は両方とも、痛みを和らげる作用が知られている生薬です。

 

芍薬と甘草から構成されている漢方薬であるため、芍薬甘草湯と呼ばれます。

 

 芍薬甘草湯の使用方法
芍薬甘草湯を投与するとき、成人では「1日7.5gを2~3回に分けて、食前または食間に経口投与する」とされています。食間とは、食事中という意味ではなく、食事と食事の間を意味します。つまり、食後から2時間経過した、胃の中が空の状態を指します。

 

副作用はほとんどないものの、アルドステロン症(血圧が高くなったり、浮腫を生じたりする病気)、ミオパシー(手足に力が入らなくなる病気)、低カリウム血症などを有する患者さんには使用しないように注意します。これらの症状の悪化を招く恐れがあるからです。

 

また、この漢方薬に配合されている甘草を大量に摂取すると、偽アルドステロン症(アルドステロン症と同じような症状が起こる病気)を生じることが知られています。

 

これら芍薬甘草湯としては、

 

 ・急激におこる筋肉のけいれん:こむら返りなど
 ・胃痛、腹痛
 ・その他、さまざまな筋肉の疼痛

 

などの症状に有効です。このような特徴により、2つの生薬を組み合わせることで筋肉のけいれんを和らげる漢方薬が芍薬甘草湯です。

 

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