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清心蓮子飲の効能:残尿感、頻尿、排尿痛

 

残尿感や頻尿、排尿痛など、泌尿器系のトラブルを抱えている人は多いです。一日に何度もトイレに行ったり、排尿のために夜中に起きて眠りが浅くなったりするため、日常生活に影響が表れます。そこで、これらの症状を軽減するために使用される漢方薬として清心蓮子飲(せいしんれんしいん)が知られています。

 

清心蓮子飲には、尿路に生じている炎症や痛みを取り去る作用があります。これにより、泌尿器系が関わる症状を改善させます。

 

 清心蓮子飲(せいしんれんしいん)と体質
漢方薬では、その人の見た目や症状を重要視します。検査値だけではなく、患者さんの様子から「どの薬を使用するのか」を決定するのが漢方薬です。清心蓮子飲であれば、次のような人が有効です。

 

 ・体力は中等度以下
 ・胃腸が弱い
 ・全身倦怠感がある
 ・口や舌が乾く
 ・尿が出にくい

 

いつも胃腸が弱く、食欲がなかったり気だるかったりする場合に清心蓮子飲が使用されます。精神疲労が強く、ストレスなどが原因で生じる排尿トラブルが清心蓮子飲を用いるときのポイントです。

 

なお、漢方の古典である「和剤局方(わざいきょくほう)」に清心蓮子飲が記されてあります。

 

 清心蓮子飲の作用
精神疲労を有する方の泌尿器系疾患へ主に使用される清心蓮子飲には、生薬(しょうやく)と呼ばれる天然由来の成分が含まれています。これら生薬としては、以下の9種類が配合されています。

 

 ・蓮肉(れんにく)
 ・麦門冬(ばくもんどう)
 ・茯苓(ぶくりょう)
 ・車前子(しゃぜんし)
 ・人參(にんじん)
 ・黄耆(おうぎ)
 ・甘草(かんぞう)
 ・黄芩(おうごん)
 ・地骨皮(じこっぴ)

 

生薬はそれぞれ効果が異なり、蓮肉は気持ちを落ち着かせる作用があります。茯苓や車前子は尿を体外に排泄させやすくする働きがあり、人参や黄耆は滋養強壮作用が知られています。黄芩は炎症や腫れを鎮めるなど、これらの働きを有する物質を組み合わせるのです。

 

「清心」には、横隔膜より上にある心の熱を冷ますという意味があります。これにより、顔面紅潮やイライラ、不眠、口渇などの症状を和らげます。炎症による熱や心身の高ぶりを抑えるのです。

 

また、「蓮子」は蓮の種子を意味し、主薬(主な構成成分)である蓮肉のことを指します。そこから、清心蓮子飲という名称がつけられています。

 

 清心蓮子飲の使用方法
清心蓮子飲を投与するとき、成人では「1日7.5gを2~3回に分けて、食前または食間に経口投与する」とされています。食間とは、食事中という意味ではなく、食事と食事の間を意味します。つまり、食後から2時間経過した、胃の中が空の状態を指します。

 

これら清心蓮子飲としては、

 

 ・残尿感
 ・頻尿
 ・排尿痛

 

などの症状に有効です。排尿トラブルに用いる漢方薬は他にも存在し、炎症症状が強いときに使用する「竜胆瀉肝湯」や肉体疲労が激しい方へ投与する「八味地黄丸」などがあります。その中でも、精神疲労やストレスを有する方に清心蓮子飲が活用されます。

 

全身倦怠感を含め、不安やイライラ、不眠などの神経系からくる症状へ用いられるため、精神状態が関わるEDや自律神経失調症などへ応用することもあります。

 

このような特徴により、胃腸が弱くて精神症状を有する方に投与され、残尿感や頻尿、排尿痛などの泌尿器系のトラブルへ用いられる漢方薬が清心蓮子飲です。

 

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