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役に立つ薬の情報~専門薬学

五虎湯の効能:咳症状、気管支喘息、気管支炎、小児ぜんそく

 

気管支炎や気管支喘息など、気道に炎症が起こることで激しくせき込んでしまうことがあります。呼吸が苦しくなり、夜に寝ている間に咳を生じることで睡眠が浅くなることもあります。そこで、これら咳症状を緩和するために使用される漢方薬として五虎湯(ごことう)が知られています。

 

五虎湯には、気管支を拡張させて痰の排泄を促す作用があります。これにより、ぜんそくなどによる咳症状を改善させます。

 

 五虎湯(ごことう)と体質
漢方薬では、その人の見た目や症状を重要視します。検査値だけではなく、患者さんの様子から「どの薬を使用するのか」を決定するのが漢方薬です。五虎湯であれば、次のような人が有効です。

 

 ・体力が中等度以上
 ・せきが強くでる

 

このように、比較的体力のある人(実証の人)で激しい咳をする場合は五虎湯が適応されます。黄色で粘り気のある痰があったり、発熱を伴ったりする場合の咳症状に五虎湯は有効です。

 

なお、漢方の古典である「万病回春(まんびょうかいしゅん)」に五虎湯が記されてあります。

 

 六味丸の作用
咳症状を改善するために使用される五虎湯には、生薬(しょうやく)と呼ばれる天然由来の成分が含まれています。これら生薬としては、以下の5種類が配合されています。

 

 ・麻黄(まおう)
 ・杏仁(きょうにん)
 ・甘草(かんぞう)
 ・石膏(せっこう)
 ・桑白皮(そうはくひ)

 

生薬にはさまざまな効果があります。麻黄にはエフェドリンという有効成分が含まれており、気管支を拡張させることで呼吸を行いやすくする働きが知られています。他にも、痰を排泄させる杏仁、痛みや炎症を鎮める甘草、熱や腫れを抑える石膏、急性の気管支炎へ働きかける桑白皮などが含まれています。

 

五虎湯は5つの生薬から構成され、どれも強力な作用を示します。そこで、5名の強者が集まっている様子を「五虎」と捉え、五虎湯と呼ばれています。

 

 五虎湯の使用方法
五虎湯を投与するとき、成人では「1日7.5gを2~3回に分けて、食前または食間に経口投与する」とされています。食間とは、食事中という意味ではなく、食事と食事の間を意味します。つまり、食後から2時間経過した、胃の中が空の状態を指します。

 

慎重に投与すべき対象としては、「体力の衰えている人」「胃腸の虚弱な人」「食欲不振、悪心、嘔吐のある人」などがいます。漢方薬は体質を重視するため、合わない人に投与すると症状の悪化を招く恐れがあります。

 

また、交感神経を興奮させるエフェドリン(麻黄の有効成分)を含んでいるため、狭心症・心筋梗塞や高血圧など、循環器系の疾患を有している方も慎重投与に該当します。

 

これら五虎湯としては、

 

 ・咳症状
 ・気管支喘息
 ・気管支炎
 ・小児ぜんそく
 ・感冒(風邪)
 ・痔の痛み

 

などの症状に有効です。主に激しい咳へ用いられる五虎湯ですが、痔の痛みへ使用することがあります。痔核などによって痛みが強く表れ、咳が痔に響く人に対して有効です。

 

このような特徴により、比較的体力があって強い咳症状を示す人へ投与され、咳や気管支喘息などを改善させる漢方薬が五虎湯です。

 

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